2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14036220
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡田 清孝 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50101093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
槻木 竜二 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50303805)
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Keywords | 器官形成 / 軸構造 / シロイヌナズナ / 遺伝子発現 / 分裂組織 / 細胞分裂 / プロモーター解析 / 花形成 |
Research Abstract |
シロイヌナズナの突然変異体を用いて、側生器官と側生分裂組織における背腹および左右の軸が決定され、これらの軸に依存して器官が成長する遺伝的な制御機構を解析した。(1)側生器官の裏側特異的に発現するFIL遺伝子と表側特異的に発現するPHB遺伝子にGFPおよびYFPをつなぎ、発現領域が重複するか否かを検討し、両遺伝子の発現領域は葉原基や若い葉の中央部では重複しないが、周縁部領域で重複して発現すること、葉の周縁部の細胞列形成に必要なPRS遺伝子がFIL遺伝子とPHB遺伝子の発現重複領域で発現することを示した。(2)花弁の形成に関わるRBE遺伝子を解析し、zinc-fingerタンパク質をコードすること、若い花弁原基で発現することから、花弁原基の成長分化に必要であることを示した(Takeda et al.Development 2004)。(3)雌ずいの子房壁が短くなるstv突然変異体を解析し、STVはリボソームのL24サブユニットをコードしていることを示した。L24はポリシストロニックmRNAを翻訳する際に下流のORFの翻訳開始に必要であることから、Stv突然変異体の表現型は、uORFを持つETTIおよびMP遺伝子の翻訳活性が低下することが原因だとの仮説を立て、それを支持する実験結果を得た(Nishimura et al.2004)。(4)茎頂分裂組織と根端分裂組織の維持ができないhalted root(hlr)突然変異体を解析し、胚形成は正常であるが、発芽後すぐに根端分裂組織の細胞分裂パターンが異常になって静止中心細胞マーカーの発現が消失すること、茎頂分裂組織の細胞パターンも異常になり、葉序も変化すること、HLR遺伝子はプロテアソームのサブユニットAtRPT2をコードすることを示した(Ueda et al.Development 2004)。(5)維管束パターンが異常になる変異体、がく片が細くなる変異体、発芽後すぐに多くのシュートを形成する変異体、など新たな突然変異体を単離し解析した。今後解析を加速させる。
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Research Products
(7 results)