2002 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲン様活性の軽減を伴う不織布表面培養法による内分泌攪乱物質含有廃水の浄化
Project/Area Number |
14042215
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
星野 一宏 富山大学, 工学部, 助教授 (20222276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 宏史 アムズ株式会社, 研究開発室, 研究員
加賀谷 重浩 富山大学, 工学部, 講師 (50272894)
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Keywords | 内分泌攪乱物質 / バイオレメディエーション / バイオリアクター / 水質汚染 |
Research Abstract |
近年、地下水など有機塩素化合物である農薬等による広範囲な環境汚染、PCP等に代表される第1種特定化学物質の保存管理の長期化からそれら根元物質の分解処理法の開発が急務となってきた。本研究では申請者が開発したC.versicolorよる不織布表面培養法を用いて内分泌攪乱物質である4-Nonylphenol(4-NP)及びBisphenol A(Bis A)を含む廃水をEstrogen様活性が認められなくなるレベルにまで軽減させることと、実際のフィールドに適用させるを目的として、不織布表面培養用装置と活性汚泥槽等を組み合わせたシステムを構築し、Estrogen様活性を示す分解産物(中間生成物)のさらなる分解を行わせ内分泌攪乱物質含有廃水の連続的な浄化を達成させるための新規なバイオレメディエーション法を確立することを検討した。具体的内容を以下に記す。 4-NP及びBis Aの分解に適した担子菌をEstrogen様活性の軽減化を指標として再選定し直した結果、Coriolus versicolor IFO 4937とIFO30340株が望ましてことが判明した。そこで、回分式不織布表面培養装置内で表面培養を行い、そこへNPあるいはBis Aを添加し、分解させた後の培養液について、Estrogen-R(α)Competitor Screening Kitを用いてEstrogen様活性を調べた結果、良好にEstrogen活性を軽減できることがわかった。さらに、これら二種類の菌株をそれぞれ単独で不織布表面培養に用いた結果、IFO 30340株において過酸化水素の添加が必要であることが判明した。そこで、IFO 30340株を原水側、IFO6857株を下流側にした二連の不織布表面培養装置を構築し、内分泌攪乱物質を含む排水の連続処理を行った結果、Estrogen活性を約10%にまで軽減できた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Hoshino, et al.: "Treatment of Endocrine Disruptors in Wastewater by Using a White-rot Fungal Laccase Immobilized into Dialysis Membrane"J.Biosci.Bioeng..
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[Publications] K.Hoshino et al.: "Biological System Engineering"The American Chemical Society. 310 (2002)