2002 Fiscal Year Annual Research Report
外的環境制御によるタンパク質の非共有結合性自己集積線維構造への誘導
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14045229
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
高木 昌宏 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (00183434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白木 賢太郎 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (90334797)
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Keywords | タンパク質凝集 / アミノ酸エステル / アミロイド / ポリアミン |
Research Abstract |
タンパク質は、環境条件に応じて不活性なアグリゲーションや線維構造を形成し、それらが疾患の原因にもなる。アグリゲーションを抑制する多くの方法が開発されてきたが、なかでも小分子であるアルギニンの添加は最もよく用いられている。しかし、高濃度の添加が必要なことや、限られた種類のタンパク質にのみ効果があるなど欠点も残る。ここでは、凝集抑制効果の高い新たな小分子の探索を目的とした。0.2mg/mlリゾチームに50mMリン酸緩衝液(pH6.5)と任意の濃度の小分子を添加した溶液を98℃に加熱してアグリゲーションを形成させた後、遠心上清のタンパク質量および残存活性を調べた。既知の抑制剤の添加剤を比較したところ、アルギニンの抑制効果が最も高く、400mMの添加量で凝集を100%抑制した。アルギニンのカルボキシル基をエステル化したアルギニンメチルエステルの抑制効果を調べたところ30mMの添加量で100%抑制した。残存活性1%以下までに低下する加熱条件に100mMのアルギニンメチルエステルを添加すると90%活性が残った。グリシンエチルエステルも同程度の抑制効果を示したので、アグリゲーション抑制にはエステル基とアミノ基が重要だと考えた。次に、アミノ基とアルキル基を骨格に持つポリアミンを添加し、凝集抑制効果を調べた。ポリアミン類であるプトレスシンおよびスペルミジン、スペルミンは、100mMの添加量でそれぞれ68%および,100%,100%抑制し、活性はそれぞれ13%および,33%,28%残存した。スペルミジンとスペルミンの抑制効果や残存活性はほぼ等しかった。試験管内で卵白リゾチームを用いてアミロイド線維の形成を促進させる条件を設定し、そこにポリアミン類を添加すると、アミロイド形成が抑制された。現在、アミロイド線維形成の促進と抑制に関して研究を進めている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kentaro Shiraki, Motonori Kudou, Shinsuke Fujiwara, Tadayuki Imanaka, Masahiro Takagi: "Biophysical effect of amino acids on the prevention of protein aggregation"J. Biochemistry (Tokyo). 132. 591-595 (2002)
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[Publications] Kentaro Shiraki, Motonori Kudou, Yaoshinobu Aso, Masahiro Takagi: "Dissolution of protein aggregation by small amine compounds, in press (2003)"Science and Technology of Advanced Materials (STAM). (In press). (2003)
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[Publications] 白木賢太郎, 高木昌宏: "遺伝子ドグマからタンパク質ドグマへ (タンパク質フォールディング研究の展開)巻"現代化学. 375. 14-20 (2002)