2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14201042
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 邦夫 東京大学, 総合研究博物館, 助手 (10272527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丑野 毅 東京国際大学, 人間社会学部, 教授 (80143329)
松崎 浩之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (60313194)
野村 貴美 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40124680)
佐々木 猛智 東京大学, 総合研究博物館, 助手 (70313195)
安部 芳郎 明治大学, 文学部, 助教授 (10221730)
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Keywords | 年代測定 / AMS(加速器質量分析) / 縄文海進 / 貝塚 / 海洋リザーバー効果 |
Research Abstract |
本補助金で設置した「元素分析・質量分析システム」に、ターボ分子ポンプがクラッシュするなど、いくつかのトラブルが発生し、復旧・調整に時間を取られた。その間、測定試料の調製は、従前の方法によって行った。調整後、当初に企図したパフォーマンスがほぼ達成される状態となった。その中で試料調製と同時に、試料の安定同位体比(δ^<13>C)を測定する方法は、かえって能率が悪いことが判明し、安定同位体比の測定は、別途まとめて行う方式を採用している。 三陸海岸の貝塚については、基盤までの発掘が終了したので、基盤にいたるまでの資料採取を行った。これにより、貝塚層の全体について時間情報を取得することが出来た。現生の貝類試料を収集しており、これらの測定を待って、東北三陸地方の海洋リザーバー効果について、その全容を明らかに出来ると考えている。 繊維土器片に見られる異常年代値については、様々な検討を行っているが、まだ解明されるにはいたっていない。同様な事象が、土器付着物の年代についても生じているので、縄文時代中期、上越地方に短期間出現する「火炎土器」に付着している炭化物に着目し、集中的に年代を測定した。火炎型、王冠型、およびこれに並行する土器型式について100例以上の測定を行った。異常値を示すものが存在するが、現在のところ、組織観察、炭素含有量、安定同位体比などの情報により検討しているが、原因は解明されていない。この問題については、別途研究課題を設定することにした。 貝塚遺跡のデータベース化は、埼玉県についてほぼ完了した。
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Research Products
(7 results)