2005 Fiscal Year Annual Research Report
リニアコライダーのビーム形状測定の為のビクセル検出器の開発
Project/Area Number |
14204020
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 均 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00333782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長嶺 忠 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30212111)
田内 利明 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (20154726)
池田 博一 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 教授 (10132680)
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Keywords | リニアコライダー / ピクセル検出器 / ASIC / ビーム形状測定 |
Research Abstract |
この研究の目的は、日本及び米国が推進していた室温加速管を用いたリニアコライダーのビーム形状測定のためのシリコン検出器を開発実証することであるが、その目的はほぼ達成された。具体的には、ハワイ大学のシャーウッド・パーカーとの共同研究により3Dピクセルセンサーを開発し、平行してそれにバンプボンドする読み出し回路を開発し、要求される約25nsの時間分解能と、2Mradの放射能に耐えることを実証する事であった。センサーは制作されてその基本的動作が確認され,読み出し回路はローム社にVDECを通して試作発注し、時間分解能は30nsが達成され、放射能耐性も東北大学工学部のCo60線源を使って2Mradまで耐えうる事が確認された。 しかし、2004年8月に、国際リニアコライダーはそれまでヨーロッパが中心となって推進して来た超伝導加速管を使って進められる事が決定された。超伝導リニアコライダーでは、約3000のバンチが長さ1msの列をなしていてそれが5Hzで衝突点に来るが、1列あたりの反応量は室温リニアコライダーのそれの約20倍である。その結果一つの列が通り過ぎてから読みだせばピクセルあたりの占有率が100%近くになり、当初の設計では使えない。その為,われわれは読み出し回路の設計を変更し、1列の1msを20の時間帯に分けて、ピクセルのヒット数をピクセル内のレジスターに保存し、一つの列が通り過ぎてからそれらを読みだす事にした。2005年に設計は完成し、2005年暮れにはVDECに試作を依頼し、2006年2月に読み出しチップの試作品が東北大学に届けられた。並行して設計製作を進めていた試験回路を使って基本動作を確認した。設計変更後の経過報告は、2005年8月米国コロラド州スノーマスに於けるリニアコライダー国際会議に於いて発表された。
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