2004 Fiscal Year Annual Research Report
位相解析ラインセンサを用いた形状・欠陥検査法による巨大構造物の健全性評価
Project/Area Number |
14205020
|
Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
森本 吉春 和歌山大学, システム工学部, 教授 (20029573)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 孝徳 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (80222206)
藤垣 元治 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (40273875)
米山 聡 大阪府立大学, 工学部, 講師 (90306499)
和田 多加夫 川重テクノサービス株式会社, 社長付き主幹・研究職
|
Keywords | 形状・欠陥検査 / 巨大構造物 / 健全性評価 / ラインセンサ / 位相解析 / 格子投影 / 形状計測 / 基準面 |
Research Abstract |
前年度までに製作した計測用台車に計測装置を組み込むために,平行光による格子投影装置の開発,計測実験装置の開発,形状計測ソフトウェアの開発を行い,それを集約して形状計測実験を行った.格子投影装置としては,昨年度に考案した同一幅で面状に広がる格子投影手法を実現する光学系を設計・製作し,それを装置に組込んだ.その投影格子を撮影するために,ライン間隔が10mmの3台のラインセンサカメラを設計・製作した.これらを一体化させて,計測用台車に組込んだ.さらに,形状計測用のソフトウェアを開発した.エンコーダからの信号に同期して撮影を行い,撮影された画像から高さ分布を求めることができる. 形状計測実験の結果,本装置を用いて1mm以下の分解能で連続物体の形状計測が可能であることが確認できた.また,基準面を多数にすることによって,格子パターンの輝度分布の精度が理想通りでなくても計測精度を向上させることができることがわかった.従来の位相シフト法では,計測精度を上げるためには精度よい正弦波状の輝度分布を持つ格子を投影する必要があったが,複数の基準面を用いる手法では,格子パターンの精度がよくなくても計測精度を上げることができるこれまでにない新しい手法である.理想的ではない実際の現場環境や,安価なプロジェクタでも精度よい形状計測が期待できる手法と言える.この手法を用いることで,高輝度の光源を用いることで計算上は時速300kmで走行する列車からでも1mm以下の分解能で形状計測が可能であることが確認できた. その他,奥行きの大きな大型構造物の形状計測手法の開発や全周囲の形状計測手法の開発,本手法を線路表面の凹凸や工場ラインにおける連続製造物の形状検査へ適用するための検討を行った.また,本手法を応用したマイクロメータオーダーの形状検査システムは,工場ライン用の電子基板の検査装置として製品化された.
|
Research Products
(4 results)