2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14205026
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
渡辺 純二 熊本大学, 工学部, 教授 (40281076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 規敬 熊本大学, 工学部, 教授 (40005963)
松本 泰道 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80114172)
峠 睦 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (00107731)
島田 尚一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20029317)
大渕 慶史 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (10176993)
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Keywords | 分子動力学シミュレーション / TiO_2固体光触媒 / 紫外光線 / ダイヤモンド単結晶 / SiC単結晶 / FT-IR分析 / XPS分析 / 研磨加工 |
Research Abstract |
全体に,フィジビリティスタディを基本とする基礎実験,、技術設計におけるスペックを明瞭にするための基礎実験年度と位置づける。また、体制内で計画・進め方の討論を充実させ、共同研究の円滑化を図った。以下に、具体的に進めた内容と進捗状況、実績の一部を示す。 1)SiCの固体触媒応用、メカニカルエネルギーを付与した場合の研磨過程を分子動力学的にシミュレーションすることを開始した。本年度内では実加工過程の有効データが得られなかったため、定性的な検討となった。表面原子を酸化させる年では比較的容易であるが、これを除去するには内部結合を切る必要があり、これに数eV以上のエネルギーが必要と予想され、これを参考にした実験法を考案する。 2)TiO_2光触媒を固体粒子としてこれに紫外光(波長400nm以下)を照射、し、OHラギカルやO_2ラジカルを誘起させてSiC,ダイヤモンドを研磨する基礎実験を開始した。紫外光線源として355nmの半導体励起レーザを入手し、まず、TiO_2微粒子を載置した単結晶ダイヤモンドに2〜30時間照射して反応痕跡を調べた。十分な再現性は未確認であるが、単結晶(111)面で一部に区応痕跡が見られ、固体光触媒によるダイヤモンド単結晶の加工の可能性を見出した。 3)同じくTiO_2光触媒によるSiC単結晶のSi終端面の加工実験を開始した。高圧水銀紫外光源を入手し、これを照射しながら研磨定盤による研磨を行った。原理実験として、TiO_2微粒子を部分的に載置したSiC面に光を照射し、照射面からTiO_2を除いて、XPSによる分析を行ったところTiO_2の載置部のみにSiO_2酸化膜が形成されていることが明らかになった。また、実際の研磨面もFT-IRおよびXPSによる表面分析を行った結果、酸化膜の存在が明らかになった。しかし有効な研磨量は確認出来ず、酸化膜の形成が研磨の進行を抑制している可能性があり、酸化膜除去用粒子との併用加工への検討を進める。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] J.Watanabe, M.Fujimoto, Y.Matsumoto, N.Kuroda, O.Eryu: "Evaluation of Surfaces of Single SiC Crystal Polished with Various Kinds of Particles"Proceedings of the Fifth International Symposium on Advances in Abrasive Technology. 175-180 (2002)
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[Publications] F.Katsuki, A.Saguchi, W.Takahashi, J.Watanabe: "The Atomic-Scale Removal Mechanism during Si Tip Scratching on Si and SiO2 Surfaces in Aqueous KOH with an Atomic Force Microscope"Jpn. J. Appi. Phys.. Vol.41, Part1, No.7B. 4919-4923 (2002)
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[Publications] 渡邉純二, 藤田 隆, 稲村豊四郎, 別府敏保: "超LSIプロセスにおける平坦化CMP技術と装置の開発"精密工学会誌. 69巻2号. 263-267 (2003)
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[Publications] M.TOUGE, J.WATANABE, H.SAKAMOTO, H.WAN, T.MURAKAMI: "High Removal Rate Polishing of Glass Substrate Using Epoxy Resin Plate"Proceeding of 6th International Conference on Progress of Machining Technology (ICPMT'2002). 357-362 (2002)
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[Publications] 渡邉純二, 黒田規敬, 藤本誠, 江龍修: "加工表面の分析評価に基づいたSiC半導体の加工メカニズムの研究"2002年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 140 (2002)