2003 Fiscal Year Annual Research Report
完全連通孔高強度アパタイト多孔体を用いた間葉系幹細胞増殖・分化技術の確立
Project/Area Number |
14208107
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
大串 始 独立行政法人産業技術総合研究所, ティッシュエンジニアリング研究センター, 研究チーム長 (80213669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金村 米博 独立行政法人産業技術総合研究所, ティッシュエンジニアリング研究センター, 研究員 (80344175)
児玉 亮 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 助教授 (70344447)
伊藤 敦夫 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門, 主任研究員 (30356480)
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Keywords | 骨髄 / 骨形成 / セラミックス |
Research Abstract |
【目的】骨髄間葉系細胞を搭載することで、多孔体アパタイトセラミックスに骨を形成する生物活性が付加される事を組織的、生化学的に昨年度研究した。本年度は、本研究費補助金により購入した非侵襲的な手段である高精度X線CTシステムを用いてセラミックス内での形の定量的評価おこなった。 【方法】Fischer344、7週令ラットより骨髄細胞を採取し、1週間初期培養した。その後、トリプシン処理により培養細胞を浮遊させ、多孔体セラミックスに含浸させた後、2週間二次培養し、ラット背部に皮下移植した。移植後、2週、4週、8週後に摘出し、高精度X線CTシステムを用いて測定した。 【結果】摘出標本の組織診の結果では、培養細胞を含浸させた標本で骨形成を認め、摘出期間が長期の標本ほど、骨形成は著明であった。これらを高精度X線CTシステムにて撮影したところ、通常のセラミックスとはコントラストの異なる領域として骨形成領域が認められ、摘出期間が長期の標本ほど、骨形成領域は増加していた。この領域を3次元的に解析することで、骨体積量を算出したところ、同様に長期の標本ほど、骨体積章は増加していた。さらに、この3次元的像をコンピューター上で立体的に毒構築することも可能で、セラミックス内部での骨形成の分布状態の観察も可能であった。この3次元解析によりセラミックス深部の気孔内でも骨形成が行われていること、また表層に近い気孔内での骨形成が深部での気孔内の骨形成を上回ることが確認できた。 【考察】高精度X線CTシステムを使用することで、非侵襲的にセラッミクス内部で骨形成が行われていることを画像上捉えることができた。そして、CT断面データからの立体像再構築により、内部まで骨形成が行われていることを3次元的に捉えることも可能になった。事前にセラミックスの体積を算出することで、形成された骨の体積を算出することも可能にした。 【結語】高精度X線CTシステムによる多孔体セラミックスの測定を行うことで、生物活性をもたせたセラミックス内で骨形成が行われていることを2次元あるいは3次元レベルで非侵襲的に評価できた。 【補足】また、我々は骨髄間葉系細胞を培養により、アルブミン発現細胞へ転換できうることも証明し、本計画が予定どおり、順調にすすんでいることを報告する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kotobuki, N., Hirose, M., Takakura Y., Ohgushi, H: "Cultured autologous human cells for hard tissue regeneration : preparation and characterization of mesenchymal stem cells from bone marrow."Artificial Organs. 28. 33-39 (2004)
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[Publications] Kitamura, S., Ohgushi, H, Hirose, M., Funaoka, H., Takakura: "Osteogenic differentiation of human bone marrow-derived mesenchymal cells cultured on alumina ceramics."Artificial Organs. 28. 72-81 (2004)
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[Publications] Shimaoka H., Dohi Y.Ohgushi H., Ikeuchi, M.: "Recombinant growth/differentiation factor-5 (GDF-5) stimulates osteogenic differentiation of marrow mesenchymal cells in porous hydroxyapatite ceramic"Journal of Biomedical Materials Researc. 68A2. 168-176 (2004)
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[Publications] Kotobuki, N., Kawagoe, D., Fujimori, H., Ioku K., Ohgushi, H.: "In vitro osteogenic activity of rat bone marrow derived mesenchymal stem cells cultured on transparent hydroxyapatite ceramics"Key Engineering Materials (Bioceramics16). 254. 1055-1058 (2004)
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[Publications] Hirose, M., Kotobuki, N., Machida, H., Kitamura, S., Ohgushi, H.: "Osteogenic potential of cryopreserved human bone marrow-derived mesenchymal cells after thawing in culture"Materials Science and Engineering C. 24. 355-359 (2004)
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[Publications] Kotobuki, N., Hirose, M., Funaoka, H., Ohgushi, H.: "in vitro osteoblastic potential after selective sorting of osteoblasts with high alkaline phosphatase activity from human osteoblast-like cells."Cell Transplantation,. In press.