2004 Fiscal Year Annual Research Report
古典古代史の近年の動向に対応したギリシャ・ローマ思想史ならびに文学史の書きかえ
Project/Area Number |
14310226
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
逸身 喜一郎 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40107420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 英男 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70114436)
天野 正幸 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40107173)
櫻井 万里子 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90011329)
根本 和子 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助手 (50313185)
神崎 繁 東京都立大学, 人文学部, 教授 (20153025)
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Keywords | ギリシャ文学史 / ローマ文学史 / ギリシャ思想史 / ローマ思想史 / 西洋古典古代史 / 西洋古典学 |
Research Abstract |
本研究の最大の目的は、従来、ややもすると「哲・史・文」に分化しがちなギリシャ・ローマ研究を統合すること、より具体的にいえば、社会史・文化史の成果ないし方法を意識しつつ、あらたな哲学史・文学史の可能性を探ることにある。今年度は次に記すシンポジウムと講演会を実施した。 5月26日 Professor Colin Austin(Cambridge):Aristophanes, Thesmophoriazusae氏が刊行直前にしている校訂・注釈本の、いわば世界初の内容紹介であり、その精髄の解説という、えがたい経験である。とりわけ新しいテクスト部分についての細かな紹介があった。 7月10日 シンポジウム「哲学研究・歴史学研究・文学研究の相違」 パネリストは、納富信留(哲学・慶応義塾大学・研究分担者)橋場弦(歴史学・大阪外国語大学・研究分担者)逸身喜一郎(文学・研究代表者)の3名であった。いずれのパネリストからも、ギリシャ・ローマ文化のようにかなりの資料が残存していると同時に、かつ残存資料には偏りがなきにしもあらずといった場合、「事実」とは何か、いかに記述するか、他の時代を扱う研究とは異なる西洋古典古代特有の問題があるのか、といった類の方法論的疑問が出された。大学院生を含む参加者からも活発な参加があった。年度後半には諸般の悪条件が重なり、予定していた研究会が開けなかったけれども、来年度末の研究報告とりまとめをひかえて、問題提起を幅広い対象者から求めている。
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