2004 Fiscal Year Annual Research Report
ゲルマニウムナノ結晶の秩序化によるナノクリスタルメモリーの作製
Project/Area Number |
14350183
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Research Institution | The University of Electro-Ccmmunications |
Principal Investigator |
野崎 眞次 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (20237837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 和男 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (80293116)
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Keywords | FIB / ゲルマニウム / ナノクリスタル / シリコン / メモリー / MBE / MOS / 電子ビームリソグフィー |
Research Abstract |
本研究では、海外共同研究者であるDr.Berbezierとともに集束イオンビーム(FIB)でGaのイオン注入により形成された欠陥の多い部分にのみ選択的にGeが成長することを利用したGeナノ結晶の成長位置の制御およびGeとSiの4%近くの格子不整合による歪みを利用したGeナノ結晶サイズの自己制御を試みた。FIBでのGa注入後のGaの残留による汚染が問題となったが、高温アニールにより除去された。しかし、高温アニールによりFIBで形成した欠陥の面内配置が不明瞭となり、当初の目的のGeナノ結晶の成長位置制御が困難となった。Gaの残留を除去するアニールの温度を低減するためには、注入するGaのドーズ量を減らす必要があるが、その場合は欠陥の面内配置が不明瞭になってしまう。 そこで、その解決策として、Si基板上にSiO_2のパターンを電子ビームリソグラフィー、反応性イオンエッチングにより形成し、SiO_2で被覆されていない部分(窓部)に低ドーズ量のGaを注入し、SiO_2を除去した後、低温でアニールした。その後Si基板上にGeをMBE成長したところ、Geを選択的に成長させることに成功した。SiO_2膜が集束ビーム周辺部でのGa注入を防ぎ、窓部の外側での欠陥形成を抑制し、その結果、低ドーズ量でもアニール後も欠陥の面内配置をある程度維持することが可能となった。しかし、ナノクリスタルメモリーの動作確認として、MBE成長後の資料を酸化させ、Geナノ結晶を酸化膜に埋め込んだMOSキャパシターを作製し、電子の注入による閾値変化を調べたところ、この方法ではGeナノ結晶のサイズは数10nmに制限され、ナノ結晶同士の間隔も広いため、ナノクリスタルメモリーとしては問題があることがわかった。 代表者とDr.Berbezierは、5月末にフランスでのヨーロッパ材料会議(E-MRS)でナノ半導体に関するシンポジウムを開催し、代表者は7月に再び渡航し、研究について打ち合わせを行った。
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Research Products
(10 results)