2003 Fiscal Year Annual Research Report
低酸素腫瘍を標的とする内部照射治療薬剤に関する研究
Project/Area Number |
14370274
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
藤林 康久 福井大学, 医学部・高エネルギー医学研究センター, 教授 (50165411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 高子 福井大学, 医学部・高エネルギー医学研究センター, 助教授 (00221557)
川井 惠一 金沢大学, 医学部, 教授 (30204663)
伊藤 春海 福井大学, 医学部, 教授 (40026943)
今野 卓 福井大学, 医学部, 助教授 (50225637)
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Keywords | Cu-64 / β線 / 超小型サイクロトロン / がん / 内部照射治療 / hypoxia |
Research Abstract |
病院内に設置された超小型サイクロトロンを用いた放射性金属核種特に放射性Cuの製造システムの設計を行った。また金属ターゲットよりターゲット物質ならびに生成放射性同位元素を分離精製するためのシステムの設計を行った。これらにより放射性Cuを安全かつ効率よく製造できるシステムを構築した。特に、別途リーディングプロジェクトによって新たに設置されたサイクロトロンに関して、金属ターゲットを安定に取り付け、また照射後に遠隔操作にて安全に取り外し自動精製装置に移送するためのシステムの設計を行った。これらを総合することにより、治療に適した大量の放射性同位元素を実際に製造するための基盤が整いつつある。 これと平行して、昨年度からの検討としてウサギVX2がん組織内の低酸素指向性薬剤Cu-ATSMと糖代謝指向性薬剤FDGとの分布が相違することを確認した。この相違がなにに基づくものかをさらに明らかにすることを目的として、多種のマウス腫瘍モデルを作成し、それらにおけるCu-ATSMとFDGの腫瘍内集積を検討すると同時に、これらの腫瘍組織の免度組学的検討を行うことにより、低酸素に関連することが知られる遺伝子産物の発現パターンとの関連や細胞生存率などとの比較検討を行った。現在その結果を考察中である。 これらとは別に、腫瘍の増殖に関連する核酸誘導体の合成とその基礎検討を行い、細胞増殖に良好な相関を持つ集積を示す化合物を得た。これらは増殖腫瘍への選択的放射能送達に有用と考えられ、今後さらに検討を加える予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 藤林 康久: "Production of therapeutic quantities of (64)Cu using a 12 MeV cyclotron"Nuclear Medicine & Biology. 30(5). 535-539 (2003)
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[Publications] 藤林 康久: "Intra-tumoral distribution of (64) Cu-ATSM : a comparison study with FDG"Nuclear Medicine & Biology. 30(5). 529-534 (2003)
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[Publications] 藤林 康久: "Different mechanisms of hypoxic injury on white matter and gray matter as revealed by dynamic changes in glucose metabolism in rats"Neuroscience Letter. 353(2). 148-152 (2003)
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[Publications] 藤林 康久: "Development of radioiodinated nucleoside analogs for imaging tissue proliferation : comparisons of six 5-iodonucleosides. Nucl Med Biol. 2003 Oct;30(7):687-96"Journal of Nuclear Medicine. 44(10). 1671-1676 (2003)