2002 Fiscal Year Annual Research Report
新開発小型斜流ポンプによる臓器還流および心肺補助としての臨床応用
Project/Area Number |
14370414
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
葉玉 哲生 大分医科大学, 医学部, 教授 (00145377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
迫 秀則 大分医科大学, 医学部, 助教授 (20315344)
宮本 伸二 大分医科大学, 医学部, 助教授 (70253797)
穴井 博文 大分医科大学, 医学部, 講師 (20291544)
濱本 浩嗣 大分医科大学, 医学部, 医員
岩田 英理子 大分医科大学, 医学部, 医員
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Keywords | Cardiopulmonary bypass / Continuous flow / Mixed-flow pump |
Research Abstract |
1.慢性動物実験 成山羊に左心バイパスを装着。一頭目は呼吸不全で16時間後に動物が死亡。現在2頭目の準備中である。 2.心臓手術および循環補助装置としての実用性に関する臨床的検討 冠動脈バイパス術、単弁置換術を施行した10症例に本ポンプを用いた完全体外循環を行った。体外循環開始時および離脱時を含めた、体外循環中のポンプの操作性および安定性について検討した。体外循環中の血液損傷の指標として血漿遊離ヘモグロビン(f-Hb)、LDH、血小板数、β-thromboglobulin(β-TG)の測定を行った。また凝固能に及ぼす影響の指標としてthrombin-antithrombin complex(TAT)の測定を行った。これらの結果を既存のテルモ社製遠心ポンプCapiox CP-45(CP)と比較検討した。結果手術死亡、術後合併症は認めなかった。完全体外循環のポンプ流量は3.2-4.2L/minで体外循環中の流量は安定して維持された。体外循環開始時および離脱時の流量およびポンプ回転数の調整もスムーズに行ない得た。ポンプおよび駆動装置に関わる支障および問題点はなかった。体外循環中のf-Hb増加量は1時間後および体外循環終了時で17.8±9.7mg/dlおよび41.4±15.3mg/dlでありCP(27.1±27.8mg/dlおよび59.8±48.7mg/dl)に比し低い傾向を示した。f-Hb値は体外循環終了後24時間で5.8±1.5と正常化していた。
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