停瘤精巣のFas抗原関連遺伝子からみた手術時期の決定因子に関する研究

2002 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14370567
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 生野 猛 九州大学, 医学部附属病院, 講師 (30235717)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 荻田 桂子 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (40346771) ; 田尻 達郎 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (80304806) ; 水田 祥代 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30038856)
• Keywords: 停留精巣 / アポトーシス / Fas抗原 / 環境ホルモン

Research Abstract

本実験では早期手術例の成人後の精巣機能に対する効果について明らかにするため、ラットを用いて腹腔内停留精巣、鼠径部停留精巣、会陰部停留精巣、ascending testis,抗-アンドロゲン製剤を用いて作成した停留精巣、環境ホルモンにより作成した停留精巣の6つ停留精巣モデルを作成し以下のこと明らかにした。
1)6種類の停留精巣モデルラットの新生仔期(21生日)、幼弱期(30生日)、思春期前(40生日)と思春期後(55生日)の精巣を摘出し、組織学的変化とアポトーシスの発現頻度を比較した結果、正常下隆精巣こ比べて思春期後の指数に異常に多くのアポトーシス陽性細胞が精細管内に出現したが、新生仔ラット、幼弱期ラットではアポトーシスの発現頻度は正常精巣と差がなかった。また免疫組織学的にも思春期前、後の停留精巣にFasの発現が多く見られ組織学的検索と一致した結果が得られた。
2)6つの停留精巣モデルラットに対してそれぞれ精巣固定術を施行し成熟期にホルモンの測定と術後生殖細胞の発達を見たが血中ゴナドトロピン濃度は環境ホルモンにより作成した停留精巣以外は正常であった。環境ホルモンにて作成した停留精巣は位置異常のみならず科学物質の毒性作用により精巣機能が長期間抑制されることが判明した。

Research Products

• [Publications] Shono T, Kai H, Suita S: "Ectopic Renal Tissue in the Gubernaculum Associated with Undescended Testis"B J U international. 89. 321-321 (2002)
• [Publications] Shono T, Kai H, Suita S: "Effects of prenatal administration of cimetidine on testicular descent in rats"Surgery. 131. S301-305 (2002)
• [Publications] Tajiri T, Shono K, Tanaka S, Suita S: "Evaluation of genetic heterogenecity in neuroblastoma"Surgery. 131. S283-287 (2002)
• [Publications] Ogita K, Suita S, Taguchi T, Yamanouchi T, Masumoto K, Nakao M: "Roles of nucleosides and nucleotide mixture in small bowel transplantation"Nutrition. 18. 338-342 (2002)
• [Publications] Suita S: "Neuroblastoma screening in early life"N Engl J Med. 347. 852-854 (2002)