2002 Fiscal Year Annual Research Report
動脈系伸展性に及ぼす身体活動の効果:後期高齢者における横断的および縦断的検討
Project/Area Number |
14380008
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松田 光生 筑波大学, 体育科学系, 教授 (20110702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 清司 筑波大学, 体育科学系, 講師 (30282346)
宮内 卓 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (60222329)
鯵坂 隆一 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (70151058)
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Keywords | 後期高齢者 / 動脈系伸展性 / 身体活動 / 運動トレーニンゲ / 血管内皮機能 / 大動脈 |
Research Abstract |
(1)高齢者における動脈系伸展性に関する検討 60歳以上の高齢者を対象にして、年齢、血圧、動脈系コンプライアンス(動脈系伸展性)、および日常の身体活動量の相互関連を検討した。平成14年度はデータを集積中ではあるが、現在までに、年齢と共に動脈系伸展性は低下するが、日常の身体活動量が多いと、加齢に伴う動脈系伸展性の低下は抑制され、収縮期血圧は低いことが明らかとなった。また、日常の身体活動量の増大は、加齢に伴う動脈系伸展性の低下を改善するが、その効果は身体活動量が極めて多くなると頭打ちになる可能性が示唆された。75歳以上の後期高齢者における検討においても同様の傾向が認められたが、今年度は対象者が少なかったため不十分であり、平成15年度にデータをさらに集積し、明確な結論を導く予定でいる。 (2)ラットの運動トレーニングによる大動脈の遺伝子発現の変化に関する検討 ラットにて、運動トレーニングによる大動脈組織の遺伝子発現の変化をDNA microarray法を用いて検討した。DNA microarray法を用いると、運動による効果と強い相関を示す複数の遺伝子の発現パターンを容易に調べられ、しかも運動の効果を規定する新規遺伝子の発見につながる可能性も大きい。ラットに4週間または8週間の運動トレーニング(トレッドミルによる走トレーニング)を実施し、大動脈組織における遺伝子発現の変化を検討したところ、大動脈伸展性に影響を及ぼす可能性のある複数の遺伝子発現が変動していることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)