2002 Fiscal Year Annual Research Report
動作・筋機能からみた中・高齢者の歩行能力の評価ならびに転倒事故予防に関する研究
Project/Area Number |
14380015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
吉澤 正尹 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (30020126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 善郎 福井大学, 工学部, 教授 (40115291)
西島 吉典 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60156073)
宮下 充正 放送大学, 教授 (80023571)
本田 知己 福井大学, 工学部, 助教授 (80251982)
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Keywords | 歩行動作 / 筋機能 / 歩行能力評価 / 中・高齢者 / 転倒予防 |
Research Abstract |
本研究課題では、1.日常生活の歩行環境に存在する歩行面のすべり・傾斜・溝についての実態調査、2.中・高齢者が常用している履物についての実態調査、3.歩行環境に対する中・高齢者の対応、4.歩行に必要な筋機能レベルの検討を行うものである。 1.まず生活場面での歩行環境の調査に先立って、床のすべりの評価方法に関する先行研究ならびに床仕上げ材料のすべりやすさと歩行特性に関する先行研究を収集し、実態調査に使用する記録用紙(案)を作成し、予備調査をおこなった。 2.歩行における筋機能に関する基礎的な資料収集の一環として、まず健常な成人30名をはじめ、高齢者と同様に通常の歩行に苦労している臨月を迎えた妊婦1名を対象とした歩行時の筋活動レベルの評価をおこなった。これらの実験では股関節・膝関節・足関節運動に関わる下肢6筋を被験筋として電図記録をおこない、筋活動量の定量評価を試みるとともに、一歩(ストライド)の中での各筋の筋活動パターンをクラスター分析法を用いて解析をおこなった。 3.歩行時の筋活動レベルの評価に際して、整形外科学で臨床応用されているマニュアル・マッスル・テストのフェアー(MMT.F)を用いた動作における各被験筋の筋活動量を基準とした歩行中の筋活動量を標準化することによって、個人内データの平均化をはじめ、被験者間の比較、ならびに平均化を試みた。 4.MMT.Fによる標準化法は、これまで多くの研究者によって行なわれてきた最大努力下での筋収縮(MVC)時の筋活動量を基準とした方法と比較して機材や時間をふくめて経済的であり、さらに今回の試みによってMVCによるものに近似した値が得られたことから、今後の評価に十分に適用可能であることが裏付けられた。
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Research Products
(1 results)