2003 Fiscal Year Annual Research Report
地方中枢都市の発展性を規定するローカリティに関する比較研究
Project/Area Number |
14380023
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
日野 正輝 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30156608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 直由 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (00125569)
増田 聡 東北大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (30231591)
吉原 直樹 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40240345)
高橋 英博 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (80206838)
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Keywords | 地方中枢都市 / ローカリティ / 支店経済 / 集客産業 / 高等教育機関 / 都市計画 |
Research Abstract |
地方中枢都市の経済を特徴づける支店集積に関して、2001年事業所・企業統計調査報告のデータを使用して近年の動向を分析した。その結果、成熟産業と位置づけられる卸売業、金融・保険業、建設業、運輸・通信業において支店従業者の減少が確認された。この支店従業者の減少の背後にある生産様式の基本的な変化の傾向からすると、支店の集積に従来のような都市成長の牽引力を期待できないことを指摘した。それに代わるものとして対事業所サービス業の集積が注目されるが、4地方中枢都市における当該産業の集積量および特性にすでに大きな差が形成されていることを把握した(人文地理学会第248回例会報告)。 上記の対事業所サービス業とともに今後の都市振興策において注目される集客産業に関する実態調査を行い、次の成果を得た。(1)4地方中心都市においても1990年代以降集客産業の振興が都市の産業政策に位置づけられている。(2)政策内容において、福岡が他の3都市に比べて先行している。(3)産業振興は、福岡では民聞主導で進められているのに対して、他都市では行政主導の色彩が強い。 そのほかの作業成果として、4地方中枢都市における年齢別人口移動データおよび高校・高等教育機関卒業者の就業動向に関するデータを収集し、データベース化した(日本都市学会第50回大会報告)。加えて、4都市における都心再開発、郊外住宅地開発、交通施設計画、産業立地政策に関する基本計画等を収集し、比較研究を進めた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 日野 正輝: "わが国主要都市における1990年代後半期の支店従業者の減少とその変化(例会要旨)"人文地理. 55・4. 80-81 (2003)
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[Publications] 佐藤 直由, 猪俣歳之: "地方都市における新規学卒者の就業動向"日本都市学会第50回記念大会報告要旨集. 128-129 (2003)
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[Publications] 堀田 泉編(分担執筆:高橋英博): "21世紀社会の視軸と描像(消費社会の危機と都市社会の可能性)"御茶の水書房. 272 (2004)