2002 Fiscal Year Annual Research Report
覚醒剤の撲滅を目指した裁判化学用科学捜査機器の開発
Project/Area Number |
14550776
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
島田 浩次 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (90178939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伏貫 義十 鹿児島県警察本部, 捜査化学研究所, 主任
今仟 稔彦 九州大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50117066)
浅野 泰一 八戸高等専門学校, 物質工学科, 教授 (80311108)
田部井 久男 NTTアドバンステクノロジー(株), 光デバイス事業部・光マイクロデバイス技術部, 主幹担当部長
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Keywords | 表面プラズモン共鳴 / ルアーコネクター・センサプレス / メタンフエタミン |
Research Abstract |
最近の乱用薬物問題が取り沙汰される中、裁判科学用に乱用薬物の撲滅を目指した科学捜査用メタンフエタミン検出のための表面プラズモン共鳴(SPR)現象検出機器の開発を行う。従来の高価な表面プラズモン共鳴検出機器と異なる、パームサイズ表面プラズモン現象検出器を試作し,その基本性能を明らかにした後,裁判化学用科学捜査機器としての簡易計測法を確立する。 本年度ではセル容量が1.4μlであるルアーコネクター・センサプレス方式のシリンジセルを考案した。セル本体は,ラインコネクターを代えることによって,シリンジセル及びフローセルとして両用出来るように工夫した。検出器はパームサイズ表面プラズモン共鳴現象検出器を実装させるため、入射光角度を10度に定め,770nmに最大吸収を持つ発光ダイオードにより光を効率的に検出させた。二つのシリンドリカルレンズ,2048 pixel CCDラインセンサを組み合わせた構造で試作した。 作製条件がセンサにセルを押し付ける固定方式を採用したため,流量は0.1ml/min以下に一定にする必要があると判断された。SPR信号の単純移動平均化によるグルコース溶液とイオン交換水の交互測定における共鳴角の差の平行精度として,標準偏差百分率(CV)4.3%が得られ、さらにSPR信号を非線形近似による反射共鳴角の推定を行い、非線形回帰分析による抽出パラメターでの反射共鳴角は標準誤差を4分の1にまで減少させる精度で評価できフィールド機器としての有用性が認められた。次年度は金センサと金に対するIgG抗体の固定化を決定する要因を調査する。
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