2003 Fiscal Year Annual Research Report
リンパ節の機能的構築に果たすstromal cell及び濾胞樹状細胞の役割
Project/Area Number |
14570007
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Research Institution | TOYAMA MEDICAL AND PHARMACEUTICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉田 淑子 富山医科薬科大学, 医学部, 助教授 (00171421)
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Keywords | IL-2 receptor γ chain / Knocout mouse / stromal cell / 濾胞樹状細胞(FDC) / FDC-M1 / FDC-M2 / co-culture / リンパ節 |
Research Abstract |
本研究では、昨年に引き続き、体表リンパ節の形成不全、あるいは消失があるにも関わらず、深部リンパ節である腸間膜リンパ節が残存するIL-2 receptor γ chain knockout(IL-2R KO)mouseを用い、リンパ節の構築、微細環境の調節に関係すると考えられるstromal cellとFDC(濾胞樹状細胞)との関係について検討した。 Stromal cellを下記の2つの方法により、IL-2R KO mouseのリンパ節(腸間膜リンパ節)から採取した。1)DMEMの中でリンパ節の被膜を剥離した後、collagenase, DNaseを入れ、37℃、5%CO_2 incubator内で1〜2時間incubateし、細胞をバラバラにした後、Percoll gradientで分離した。細胞を集めた後、接着性の細胞(A)と浮遊性の細胞(B)に分けた。2)リンパ節の細胞をDMEM内でバラバラにした後、Percoll gradientでリンパ球を取り除いた。CD11b、CD11cポジティブの細胞を除去した細胞群を、MACSシステムを用い、FDC-M1ポジティブあるいはFDC-M2ポジティブ、どちらにもネガティブの3つの細胞群に分け、実験に使用した。それぞれの群の細胞を、memory T cell、memory B cell,免疫複合体とco-cultureし、その上清の抗体価をELISA法で測定するとともに、その形態的特徴を観察した。 IL-2R KO mouseのリンパ節内に存在するStromal cellにFDCの前駆体が混在したこと、B cellとのco-cultureで形態的な変化が生じたことは、B細胞の存在がFDCの成熟に関与することを示唆する結果であった。
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