2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14570276
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
徳久 剛史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20134364)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 雅史 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (00202763)
岡田 誠治 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (50282455)
幡野 雅彦 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (20208523)
|
Keywords | メモリーT細胞 / BCL6 / トランスジェニックマウス / CD8T細胞 / 好酸球性アレルギー / IL-5 / 転写抑制 / エフェクター細胞 |
Research Abstract |
成熟T細胞も抗原提示細胞からの刺激を受けて活性化した後、メモリーT細胞に分化することが,その細胞表面抗原の解析から明らかにされてきた。さらに、メモリーT細胞は、その機能の違いからもナイーブT細胞と区別することができる。すなわちメモリーT細胞はナイーブT細胞と比べて、より弱い抗原刺激でより早くエフェクター(効果)細胞へ分化することができ、かつその効果細胞は複数のサイトカインを同時に産生することができる。さらに、メモリーT細胞も2次抗原刺激後一旦増殖してから効果T細胞に分化するCentral Memory T細胞と刺激後6時間以内に効果T細胞に分化するEffector Memory T細胞の二つに分類されるようになってきた。 研究代表者らは、BCL6のメモリーT細胞分化における機能をトランスジェニック(Tg:1ck-BCL6)マウスを作製して解析したところ、末梢の脾臓やリンパ節においてメモリーCD8T細胞の数と、BCL6の発現量が相関していることを見出した。実際に、BCL6-KOや1ck-BCL6マウスをワクシニアウイルスに感染させて、脾臓における特異的なメモリーCD8T細胞の動態を経時的に解析したところ、BCL6の発現量によりメモリーCD8T細胞が長期維持されることを明らかにした(Nature Immunol.,2002)。このようにBCL6は、B細胞ばかりでなくT細胞においても免疫記憶形成において中心的な役割を担っていることを明らかにした。さらに、BCL6-KOマウスにおいて心臓を初めとする様々な臓器において好酸球性の炎症が多発することから、好酸球の活性化に関与しているIL-5遺伝子のプロモーター領域の解析を行い、IL-5遺伝子がBCL6の標的遺伝子のひとつであることを明らかにした(J. Immunol.,2002)。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Ichii, H., et al.: "Role for Bcl-6 in the generation and maintenance of memory CD8^+T cells"Nature Immunol.. 3. 558-563 (2002)
-
[Publications] Toyama, H., et al.: "Memory B cells without somatic hypermutation are generateded from Bcl6-deficient B cells"Immunity. 17. 329-339 (2002)
-
[Publications] Sata, M., et al.: "Hematopoietic stem cells differentiate into vascular cells that participate in the pathogenesis of atherosclerosis"Nature Med.. 8. 403-409 (2002)
-
[Publications] Yoshida, T., et al.: "Activation of STAT3 by the Hepatitis C virus core protein leads to cellular transformation"J. Exp. Med.. 196. 641-653 (2002)
-
[Publications] Arima, M., et al.: "A putative silencer element in the IL-5 gene recognized by Bcl6"J. Immunol.. 169. 829-836 (2002)
-
[Publications] Sasagawa, K., et al.: "Identification of Nd1, a novel murine kelch family protein, involved in stabilization of actin filaments"J. Biol. Chem.. 277. 44140-44146 (2002)