2004 Fiscal Year Annual Research Report
非ホジキンリンパ腫における新規予後因子nm23-H1遺伝子の発現動態の解折
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14570995
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
新津 望 北里大学, 医学部, 講師 (20256697)
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Keywords | 非ホジキンリンパ腫 / 血清nm23-H1 / ELISA法 / 細胞質内nm23-H1 / 免疫組織化学染色 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、免疫組織化学染色によりB細胞性リンパ腫細胞におけるnm23-H1蛋白発現とその細胞内局在を明らかにした。B細胞性リンパ腫細胞におけるnm23-H1蛋白発現とその細胞内局在を明らかにし、B細胞性リンパ腫におけるnm23-H1の機能を解析した。対象は、244例のB細胞性リンパ腫で、方法は免疫組織化学染色によるnm23-H1発現と臨床的予後因子との関係を検討し、細胞質内nm23-H1も予後因子となりうるかどうかを検討した。また、同時に血清nm23-H1を測定し、細胞質内nm23-H1との相関を検討し、血清nm23-H1の起源を明らかにした。組織型別の細胞質内nm23-H1を示すが、B細胞性リンパ腫の71.8%で陽性であり、濾胞性リンパ腫のgradeが上がる程高率であった。 また、リンパ芽球性リンパ腫は全例陰性であった。また、瀰漫性大細胞型B細胞性リンパ腫について細胞質内nm23-H1発現と予後との関係を検討したが、生存率および無病生存率共に細胞質内nm23-H1高発現している症例で予後不良であった。血清nm23-H1レベルと細胞質内nm23-H1レベルを検討したが、細胞質内nm23-H1と血清nm23-H1が相関することがわかり、血清nm23-H1の一部はリンパ腫細胞から産生されている可能性が示唆された。また、瀰漫性大細胞型B細胞性リンパ腫について予後因子に関する多変量解析を行ったが、血清nm23-H1同様細胞質内nm23-H1が独立した有意な予後因子となることが証明された。
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Research Products
(2 results)