2005 Fiscal Year Annual Research Report
癌の染色体不安定性に関与するHsAIRKとPLK遺伝子の解析とその臨床応用
Project/Area Number |
14571188
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
長田 真二 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (80332683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 保幸 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90211309)
長尾 成敏 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80334944)
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Keywords | Aurora-A / PLK1 / Aurora-C / PLK2 / PLK3 / SAK / Nek2 |
Research Abstract |
我々は細胞周期のM期における中心体の働きに関与する分子に注目してきた。重要な分子と考えられているAurora family; PLK familyが癌細胞で発現が高いのかどうかを検討してきた。いろいろな癌腫ではaneuploidyやchromosomal instabilityあるいは中心体異常を指摘されてお'り、これらの異常の原因はAurora-Aをはじめ、これら細胞分裂期に関与する分子の異常によると推測されている。我々の結果は大腸癌、胃癌においてPLK1は高頻度に高発現していた。同一症例の組織切片においてAurora-A, Aurora-C, PLK1, Nek2の免疾染色を施行した。Aurora-Cの発現程度、頻度は他の分子と比較し低かったが、Aurora-A, PLK1, Nek2は高発現を示し、すべて細胞質が染色され、部分的に核も染色された。少なくともAurora-A, PLK1, Nek2における染色される局在はたいへんよく類似していた。肝転移など転移巣は原発巣と同様の発現を示した。78例の大腸癌におけるAurora-Aは68%, PLK1は73%に過剰発現しており、予後の明らかな57例においては発現が高いと予後が悪い傾向を示したが、それはこれらの発現はステージと相関するためと考えられ、ステージを揃えると統計上は有意差を認めなかった。PLK1は追加症例の72例中47例(65%)に高発現を認めた。PLK3に関しては72例中16例(22%)に高発現を認めた。PLK familyであるPLK2, SAKについても検討したところ72例中それぞれ19例(26%)、17例(24%)に高発現を認めた。PLK familyはすべてfamily間で有意に相関を示した。よって細胞周期の中心体に働く遺伝子群に高発現を示す症例はそこにかかわるいろいろな分子に異常を生じる可能性が示唆された。
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