2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571252
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
桜田 晃 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (60360872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 聡 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (50344669)
星川 康 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (90333814)
佐藤 雅美 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (30250830)
松村 輔二 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (80281997)
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Keywords | 肺癌 / センチネルリンパ節 / 赤外光観察 / ICG / ナビゲーション手術 / 肺内リンパ節 |
Research Abstract |
従来のSentinel navigation方法はRIを用いるため、肺癌手術に応用するためには実用上の制限が大きい。我々は赤外内視鏡システムを用いて肺癌に対するnon-RI navigation surgeryへの応用が可能かどうか検討した。肝機能検査薬のICGをトレーサーとして用いた。その吸収波長に一致した805nmの波長の赤外線は組織透過性良好で3mm程度の進達性を持つとされている。術中肺癌周囲にICGを局注し、その後通常め肺葉切除と系統的リンパ節郭清を施行した。摘出リンパ節をこの赤外内視鏡システムを用いて観察した。6症例において検討を行い、全症例において複数の摘出リンパ節にICGが観察された。この結果から、ICGがトレーサーとして、有望であることが判明した。しかし、ICGが分布するまでの時間にばらつきが大きく、ICGの分子量が小さいためにリンパ節にトラップされる頻度が小さい可能性、肺のリンパ節構造に個体差が大きい可能性などが考えられた。そこで、ヒトにおける肺内リンパ節の構造を調査し特徴となる所見が認められるか否かを検討した。多数の解剖体より、肺を摘出し肺内リンパ節を摘出し検討した。Bリンパ球、Tリンパ球、マクロファージなどに対する抗体を用いた免疫染色を追加して、細胞成分の分布とリンパ節構造の関係を検討した。これらの結果を、肺内リンパ節、縦隔リンパ節、さらに、腹部、頸部のリンパ節との比較検討も行った。その結果、肺内リンパ節は、概してリンパ節としての構造が未分化であり、皮質と髄質の領域の区別がはっきりしない場合が多いことが明らかとなった。また、個人差が大きいものの肺の所属リンパ節は炭粉沈着の程度が大きく皮質の占める面積が小さい個体が多かった。肺においてはフィルターとしてのリンパ節の機能が、他の臓器に比べ低下している個体が多い可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Wu S, Sakurada A, et al.: "hnRNP B1 protein may be a possible prognostic factor in squamous cell carcinoma of the lung"Lung Cancer. 41. 179-186 (2003)
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[Publications] Sakurada A, et al.: "Real-time visualization of ciliary motin on the bronchial surface"J Bronchology. 10. 30-33 (2003)