2004 Fiscal Year Annual Research Report
凍結保存同種弁・血管の生着率向上に関する実験的検討
Project/Area Number |
14571258
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野 稔 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40270871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本村 昇 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40332580)
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Keywords | ホモグラフト / 心臓弁 / 血管 / 凍結保存 / 大動脈移植 |
Research Abstract |
Lewis rat(RT1A^1B^1,7-9適齢)の胸部下行大動脈を約1cm摘出し、新鮮グラフトとして摘出後1時間以内、または1週間以上凍結保存し腎動脈下に移植した。凍結保存はヒト組織の処理方法に準じ行った。Syngeneic移植、またはBN rat(RT1A^nB^n,8-10週齢)にallogeneic移植した。移植グラフトは1週間後および4週間後に摘出し、HE、CD4/CD8a、CD83染色した。組織へのDC浸潤の程度は、CD83陽性細胞数を計測し細胞数ごとにカテゴリー化した。 新鮮および凍結グラフトのallo抗原性を比較するためにMLRを行った。レシピエントの脾臓リンパ球をresponder cellとした。コントロールとしてnaive BN ratのリンパ球を用いた。経時的変化を見るために術後1遇および4週のレシピエントリンパ球について評価した。StimulatorにはLewis,BN,そしてthird partyとしてDA(RT1A^aB^a)ratのリンパ球をマイトマイシンC処理して用いた。 移植を各グループ6-7組検討した。グラフト開存率はsyn群100%、allo群allo-F;83.3%、allo-CP;66.7%であった。HE染色では、allo-F,allo-CP共にリンパ球・単核球系の浸潤が著明で、特に外膜側に強かった。Allo群の一部で内膜肥厚およびリンパ球の内膜浸潤も認められた。Syn群では炎症細胞浸潤は内・外膜側共に殆ど認められなかったが、一部で内膜肥厚が見られた。Allo群で認められた浸潤細胞については、連続切片でCD4・CD8a陽性細胞の双方が存在し、CD83陽性細胞も多数認めた。Syn群と比べてallo群では浸潤細胞数が著明に多く、新鮮グラフト・凍結グラフト別に比較した場合も同様であった。なお、allo群では新鮮グラフトで浸潤強度が強い傾向にあった。MLRでは、Allo群全般においてBrdU取り込み率はsyn群より有意に高かった。また、新鮮・凍結のグラフトの種類による差は認められず、術後1週間以降では経時的変化も明らかではなかった。 ヒト凍結グラフトについては、大動脈壁・三尖弁・大伏在静脈について走査電顕で観察した。現在までの観察で、脈管系のグラフトでは経時的な内皮脱落が進行していることが確認できている。
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Research Products
(3 results)