2002 Fiscal Year Annual Research Report
In vivo眼瞼の生体インピーダンス測定〜眼瞼悪性腫瘍検査法の開発
Project/Area Number |
14571675
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
渡邊 牧夫 高知医科大学, 医学部, 助教授 (00220921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 元紀 高知医科大学, 医学部, 助手 (20222789)
福島 敦樹 高知医科大学, 医学部附属病院, 助手 (40281737)
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Keywords | 眼瞼腫瘍 / 生体インピーダンス / 誘電挙動 |
Research Abstract |
眼瞼の生体インピーダンス測定のために適した電極を開発するため、従来の動物実験と同様に,手作りの合金製の表面電極を数種類試作し,ボランティアのヒト前眼部の予備実験を行ったところ,これまでの動物実験では全く問題にならなかった高周波側,特に1MHz以上での測定データのバラヅキが顕著であった.その理由としては,実験動物と比べ体の大きいヒト自体の持つキャパシタンスがアーティファクトの原因となることが考えられたため,手作り電極では同軸性や絶縁性に限界があると考え,専門業者に依頼し,同軸性・絶縁性に優れた白金電極を作製した.この電極では,予備実験においても良好な結果を得られるようになった.当初め計画では瞼板にあるマイボーム腺の腫瘍を,皮膚を介して生体インピーダンス測定を行う予定であったが,眼瞼皮膚や皮下の脂肪組織は比較的厚く,眼瞼皮膚上から観察するためには,電極径をある程度大きくする必要が判明した.外径6mmの試作電極で,十分眼瞼皮膚上からマイボーム腺の誘電挙動が観察可能と考えられたが,電極が大きいほど,ピンポイントでマイボーム腺癌の浸潤を捉えるという最大目標から離れてしまうため,極力小さな電極でマイボーム腺の誘電挙動を捉えるため,眼瞼皮膚側からの測定をやめて,眼瞼を翻転し,基本的には瞼結膜側からの測定に変更した.眼瞼皮膚側からの測定も,腫瘍の種類によっては有効である可能性は残る.瞼結膜側では,結膜直下が瞼板であり,皮膚側と比較すると,介在物は十分の一以下と考えられ,より小さい電極での測定に適しており,現在,外径3mmの電極を試作し,その有効性・安全性について検討しており,目処がたった段階で,ヒトでの測定を本格化させる予定である.
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