2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14572019
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
古川 宏 名城大学, 薬学部, 教授 (00076712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井藤 千裕 名城大学, 薬学部, 助教授 (60193497)
糸魚川 政孝 東海学園大学, 人間健康学部, 教授 (90168336)
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Keywords | ミカン科植物 / マメ科植物 / オトギリソウ科植物 / アルカロイド / イソフラボノイド / 発がんプロモーション抑制活性 / anti-HIV活性 / NO産制抑制活性 |
Research Abstract |
○ミカン科Murraya属植物から新しい二量体クマリンの単離 石垣島で採集したミカン科植物Murraya exoticaの葉部より、2種の新しいビクマリンmurradimerin A,murramarin Bを単離・構造決定した。このうちmurramarin Bはオルトエステル結合で2個のクマリン骨格が結合したものである。この結合様式はフロクマリン二量体についてのみ知られていたものであり、単純クマリン二量体の結合様式としては最初の例である。 ○ミカン科Glycosmis属植物から新しいカルバゾールアルカロイドの単離 ミカン科Glycosmis属植物は、生合成的にはアントラニル酸から誘導されるアルカロイド類を豊富に含む植物として知られている。今回、バングラデッシュで採集したミカン科植物Glycosmis arboreaの枝部より新しいカルバゾールアルカロイド3種glybomine A〜Cを単離構造決定した。この内、glybomine Aは2、5位に酸素官能基を持つカルバゾールアルカロイドとして最初のものである。また、この植物から単離したアルカロイド類(carbazoles,furoquinolines,acridone,quinazoline)9種について発がんプロモーション抑制活性試験を実施した結果、いずれも、基準としたβ-caroteneと同等の活性を示した。 ○マメ科ドクフジから5種の新しいイソフラボノイドの単離と発がんプロモーション抑制活性 ドクフジMilletia taiwaniana Hayataは台湾原産の植物でその乾燥根は「魚藤根」と呼ばれ、Derris属植物デリス根と同様ロテノン類を含み魚毒として用いられてきた。 今回、本邦産植物の枝部について成分検索を行い5種の新しいイソフラボノイドmillewanin A〜Eを単離・構造決定するとともに、同時に主成分である既知のイソフラボノイドauriculasinについてマウス皮膚2段階発がん抑制試験を実施した結果、コントロール群に比べて、顕著に腫瘍発生を押さえることを認めた。
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Research Products
(6 results)