2003 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患患者の家族のマネージメント力を測定するスケールの開発と実践への活用
Project/Area Number |
14572250
|
Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
長戸 和子 高知女子大学, 看護学部, 助教授 (30210107)
|
Keywords | 家族のマネージメント力 / 慢性疾患患者の家族 / 家族看護 / スケール |
Research Abstract |
本研究は、病者を抱えた家族が、家族生活を再構築し維持していくための力として「家族のマネージメント力」に焦点を当て、その育成、強化、活用という視点から家族を支援する際の指標となるような測定道具を開発し、家族への看護援助に資することを目的としている。この研究目的を受け、本年度は、「慢性疾患患者の家族のマネージメント力」を測定する質問紙(76項目版)を開発し、外来通院中の慢性疾患患者の家族44名を対象とした予備調査を実施し、項目分析を行ってさらに質問項目の洗練化を行い、57項目からなる質問紙を作成した。そして、現在、外来通院中の慢性疾患患者の家族を対象とした本調査を実施しているところである。 昨年度作成した76項目版の質問紙を用いて、慢性疾患患者の家族44名を対象とした予備調査を行った。その結果について、回答分布に著しい偏りのある項目や質問項目間の相関、あるいはその項目が属するカテゴリーの総点との相関などを検討し、57項目の質問項目に絞った。この57項目版の質問紙を用いて、外来通院中の慢性疾患患者の家族を対象とした本調査を計画し、現在、約300名の家族に配布、約150名からの回答を得ている。本調査にあたっては、可能な限り研究者が直接、家族と患者の双方に研究の主旨や方法を説明して両者から同意が得られた場合のみ、調査用紙を配布することとし、研究への参加による利益と不利益、データの取り扱いや公表に際してのプライバシー保持、利用している医療機関とは無関係であることの説明などの倫理的配慮を行っている。 来年度は、有効回答数300程度を目指してさらに対象者を増やし、その結果から質問紙の信頼性・妥当性を検討し、実践で活用できるスケールとして発展させる予定である。
|