2002 Fiscal Year Annual Research Report
シミュレーションを利用する教授・学習の設計に関する基礎的研究
Project/Area Number |
14580239
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
松永 公廣 摂南大学, 経営情報学部, 教授 (20099831)
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Keywords | シミュレーション / 教授・学習 / 授業設計 / 実践評価 / CAI / 発見的学習 |
Research Abstract |
2001年度に収集した学習者の課題解決過程と教育目標の到達度を付き合わせる手順を教師から抽出し、それに基づき処理システムを作成・処理を行った。その結果の観察から比較的遅れ気味の学習者にとっては、教育目標と学習内容を理解できる程度に課題の焦点を絞る必要性が見えてきた。また指示された学習課題列を学習者が行うとき、早い段階で評価結果を明示的に示す必要があることも見えてきた。そこでシミュレーションの評価結果をフィードバックする時期を知るために、実験直後にシミュレーションを操作した履歴を表示するとともにその調整の理由をリストボックスで入力できるような簡易入力システムの開発を意図して、入力システムで収集する項目とその選択肢をリストアップした。それを適用した簡易入力システムを開発・試用した。その結果学習者の意思決定は明確な指針を持っているわけではなく、典型的な方針を学習者が見える形で先に経験させることが効果的であると考えるようになった。その授業方針に従い本務校と研究協力校(摂南大学・園田学園女子大学等)で生産計画シミュレーションや献立作成演習システム実験を実施した。学習者が機器操作に戸惑はないように実験の補助員を雇った。実験の補助員の観察や演習結果から評価結果のフィードバックをテキストだけではなくもっと記憶に残る方法を考える必要性が見えた。そこで評価結果を参考にして適正値の許容範囲に到達できる支援システムを開発し、それを試用する学習者を絞込み、詳細な個別インタビュを行った。その結果シミュレーションを使用した教授・学習に関する有用な知見を得られたと考える。
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