2002 Fiscal Year Annual Research Report
放送コンピューティングの概念に基づいた校内データ放送
Project/Area Number |
14580456
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡田 謙一 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80118926)
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Keywords | 放送コンピューティング / 協調作業支援 / 遠隔教育支援 / データ放送 / 通信放送融合 |
Research Abstract |
校内放送を指向した放送コンピューティングを実現するためには,全体のアーキテクチャ,放送用プロトコル,放送コンテンツについて検討する必要がある.本年度の研究の目的は、コンピュータネットワークを用いた校内データ放送の基本アーキテクチャを提案し,プロトタイプを構築することにより方式の有効性を検証することである.具体的には,効率的なストリーミングデータ受信方式の検討とストリーミングデータ受信実験の実施を計画した.ネットワークの広帯域化と共に,ストリーミングデータに対する需要が高まり,校内データ放送においてもストリーミングデータの放送方式を検討することが必要となってきた.校内におけるストリーミングデータの放送で問題となるのは,多くの学生が同じストリーミングデータにアクセスした場合,ただちにオンデマンドでは見えない可能性が高くなることである.そこで本年度は,マルチキャストされたストリーミングデータを受信すると同時に,アクセス前に放送されたストリーミングデータを圧縮しユニキャストで通信する方法を検討した. 本研究では,サーバーからマルチキャストを用いたストリーミング配信を行うと同時に,放送開始後に視聴要求を出した途中参加クライアントは,サーバーの指示に従い放送済みのコンテンツを他のクライアントからユニキャストを用いて受信するプロトコルを開発した.本手法では,サーバーは要求を出したクライアントの情報に基づいたスケジューリングを行うことにより,クライアントの負荷を分散すると同時に,放送済みのコンテンツを他のクライアントから受信することによりサーパーの負荷を軽減している.提案アーキテクチャに基づいたプロトタイプを構築し,評価実験を行い従来方式と比較した結果,サービスを受けるまでの待ち時間が短縮されることが確認された.これら放送コンピューティングと遠隔教育に関する研究成果は,4つの国際会議と2つの研究会で報告された.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shimon Sakai, Tsunenobu Narahara, Naoaki Mashita, Ken-ichi Okada, et al.: "An integrated distance learning system capable of supporting interaction for asynchronous distance learning"Proc.of The 4th International Workshop on Multimedia Network Systems and Applications. 116-121 (2002)
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[Publications] Hisashi Ohmata, Masahito Ito, Hiroshi Shigeno, Ken-ichi Okada, et al.: "A Metadata-Based Environment Adaptive Review System for Digital Broadcasting"LCN 2002 27th Annual IEEE Conference on Local Computer Networks. 325-326 (2002)
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[Publications] 市川健一郎, 岡田謙一, 辻順一郎: "同期対面環境における通信・放送融合情報配信の提案"情報処理学会放送コンピューティング研究会研究報告. BCC-3. 70-75 (2002)
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[Publications] 片山貴志, 石渡秀典, 大亦寿之, 市川健一郎, 重野寛, 岡田謙一: "マルチキャストとユニキャストを融合させたストリーミング手法"情報処理学会放送データベース研究会研究報告. DBS-129. 91-96 (2003)