2003 Fiscal Year Annual Research Report
音声情報処理技術を応用した弁別素性の音響及び聴覚的側面に関する基礎的研究
Project/Area Number |
14651094
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
壇辻 正剛 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (10188469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河上 B. J. 志貴子 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助手 (00362418)
坪田 康 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助手 (50362421)
河原 達也 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (00234104)
中川 聖一 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20115893)
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Keywords | 弁別素性 / 音響的側面 / 聴覚的側面 / 音響音声学 / 調音音声学 / 音声データベース / 音響素性モデル |
Research Abstract |
本年度は、研究の中間段階に当たる。そのため、弁別素性の音響的側面および聴覚的側面に関する研究を進める必要上、言語音データの収集、編集を継続して行なった。言語音データは音声のみならず、画像情報や映像情報も活用することにした。唇の形状変化や口喉頭の制御等も含めた特徴抽出に有効なマルチメディア・データベースの構築を試みた。音声データの分析および特徴抽出には、音声情報処理技術を活用して、弁別素性に関する音響実験、知覚実験をコンピュータ上でシミュレートする研究を進捗させた。また、機械による音声の自動認識に有効であった音響的特徴を、幼児の言語習得や第二言語習得に関する教育面も考慮した弁別素性理論の構築に反映できるような記述の枠組みについて検討を行なった。これらの言語習得や外国語教育に有効な弁別素性の音響的側面を重視した新しい音響素性モデルの設定と提案を目指して、研究分担者や研究協力者と意見を交換しながら、研究を進めた。音響素性モデルは音響分析の専門的な知識に欠けている、あるいは未修得の外国語学習者らにとっても、容易に確認できると共に、定性的な分析と定量的な分析を可能にする方向で設定するという条件で研究を進めた。そのために、音響的特徴の視認を重視して、音響素性モデルを調音的現象の側面からも理解できるように考案を重ねた。その結果、外国語学習や言語習得においても有効な音響素性モデルの展開が可能になった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 壇辻正剛: "マルチメディアCALLを利用した外国語教育の改善"日本音響学会講演論文集. 2-8-9. 261-264 (2003)
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[Publications] 坪田康, 壇辻正剛, 河原達也: "日本人用英語発音学習システムの利用とその評価"日本音響学会講演論文集. 2-8-4. 251-252 (2003)
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[Publications] 坪田康, 清水政明, 壇辻正剛: "音声情報処理技術を利用したマルチメディアCALL教材の開発について"京都大学学術情報メディアセンター研究開発部シンポジウム報告集. 1. 43-52 (2003)
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[Publications] 坪田康, 壇辻正剛, 河原達也: "日本人用英語発音学習システムの実践利用と発話データ分析"日本音響学会講演論文集. 3-6-3. 427-428 (2004)
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[Publications] Norihide Kitaoka, Masahisa Shingu, Seiichi Nakagawa: "Comparison of Effects of Acoustic and Language Knowledge on Spontaneous Speech Perception/Recognition between Human and Automatic Speech Recognizer"EUROSPEECH2003. 2725-2728 (2003)
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[Publications] Norihide Kitaoka, Masahisa Shingu, Seiichi Nakagawa: "Effects of acoustic and language knowledge of human and automatic speech recognizes on spontaneous speech perception/recognition"ISCA & IEEE Workshop on Spontaneous Speech Processing and Recognition. 91-94 (2003)
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[Publications] 北岡教英, 新宮将久, 中川聖一: "言語的・音響的コンテキストが講演音声の聴取および認識に及ぼす効果"電子情報通信学会技術報告. SP-2003-33. 43-48 (2003)