2002 Fiscal Year Annual Research Report
極限地震動対応型アダプティブ構造と制御法に関する研究
Project/Area Number |
14655166
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
家村 浩和 京都大学, 工学研究科, 教授 (10026362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 良和 京都大学, 工学研究科, 助手 (10283623)
五十嵐 晃 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80263101)
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Keywords | シアーピン / コンテナクレーン / 粘性ダンパー / ハイブリッド実験 / 擬似負剛性制御 / セミアクティブ制御 / 長大橋 / 耐震補強 |
Research Abstract |
地震荷重は継続時間の短い動的な現象であることから、常時と地震時とで構造形態自体を変化させるというアダプティブ構造が有効であると考えられ、これに適した構造形態について検討した。 まず港湾施設での荷役機械であるコンテナクレーンについて、免震機構として水平剛性を低くすることを大地震対策として考えると同時に、常時の荷役作業時における使用性の問題を解決するために常時において免震装置を固定する常時シアーピン付き免震装置について検討し、免震装置模型を対象としたサブストラクチャー仮動的実験を行った。その結果、シアーピンの破断に伴う免震装置の作動、固有周期のシフトおよび免震時応答を確認し、またシアーピンの設計破断強度がコンテナクレーンの応答に及ぼす影響について検討した。この際、シアーピンの破断に際して発生する衝撃的荷重が高次モード応答を発生させることを確認し、その対策として免震装置に粘性ダンパーを付加するなどの対策を講じることで緩和できることを示した。 また、アダプティブ構造の一形態としてバリアブルダンパーの適用について検討を行い、見かけ上負の剛性と正のエネルギー吸収性能をもつたデバイスとしてバリアブルダンパーのセミアクティブ制御を行うことにより、構造物の地震時応答の低減と構造設計の合理化が可能であることを明らかにした。この考え方を長大橋の耐震補強による改善に適用したケーススタディを行い、意図された効果が得られることを数値計算により示した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 家村浩和, 五十嵐晃, 大塚隆人, 玉木利裕, 三木敦: "常時固定シアーピン付免震構造物を対象としたサブストラクチャー・ハイブリッド地震応答実験"第11回日本地震工学シンポジウム. 302 (2002)
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[Publications] H.Iemura, M.H.Pradono: "Passive and semi-active seismic response control of a cable-stayed bridge"Journal of Structural Control. Vol.9, No.3. 189-204 (2002)
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[Publications] H.Iemura, Y.Adachi, M.H.Pradono: "Structural Control Technologies for Retrofit a Cable Stayed Bridge"Proc. Workshop in Smart Structural Systems, U.S.-Japan Coorperative Research Program on Smart Structural Systems. 423-435 (2002)
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[Publications] H.Iemura, M.H.Pradono: "Seismic Retrofit of a Cable-Stayed bridge with Structural Control Technology"3rd International Workshop on Performance-Based Seismic Design and Retrofit of Transportation Facilities. 233-244 (2002)
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[Publications] H.Iemura, M.H.Pradono: "Negative Stiffness Dampers for Seismic Retrofit of a Cable-Stayed Bridge"パッシブ制振構造シンポジウム2002. (2002)