2002 Fiscal Year Annual Research Report
室内気流分布を考慮した住宅の通風性能評価手法の開発研究
Project/Area Number |
14655206
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
赤林 伸一 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (70192458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 淳 県立新潟女子短期大学, 生活科学科, 講師 (90300079)
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Keywords | 通風 / 戸建住宅 / 建蔽率 / 乱流数値計算 / 熱・換気回路網計算 / 通風性能 / TRNSYS / COMIS |
Research Abstract |
本研究は建物の通風性能を定量的に評価する手法の開発を目的とする。通風には、時間的、空間的な分布があり、建物が建てられる地域の気候条件、市街地・郊外などの建蔽率の変化、窓の位置関係や開口部の大きさなどによって変化すると考えられる。そのため、室内外気流同時解析による乱流数値計算及び多数室熱負荷・換気回路網計算により、夏季および中間季の通風時の室内の体感温度指標を算出し、通風が有効な時間の長さ及び通風のみで快適性を得られる面積を算出し、これらの結果から通風性能をグレードで評価することを提案する。近年、乱流数値計算に関する研究が発達し、高い精度で室内外気流を解析することが可能である。しかし、一般的に計算負荷が大きく、現在のコンピュータの性能では長期にわたる温度・気流分布を予測することは困難である。一方、多数室熱負荷・換気回路網計算は、すでに設計ツールとして一般化されている技術であり、予測精度の実績がある。多数室熱負荷・換気回路網計算では通風のように、室内の気流分布が大きい環境では通風の効果を正確に捉えることは困難である。そこで、本研究では、夏季および中間季の数ヶ月間の室内温度・気流分布を室内外気流同時解析による乱流数値計算及び多数室熱負荷・換気回路網計算により算出する。本年度は通風による室内温度気流分布の解析手法について検討する。建物内外気流の予測には標準k-εモデルを用いた数値解析手法を用い、通風時の室内の温度やグローブ温度等の算出は多数室の熱負荷・換気回路網計算ソフトであるTRNSYS-COMISモデルを用いる。気象データは日本建築学会・拡張アメダス気象データを用いる。住宅モデルとして単純住宅モデルと日本建築学会標準住宅モデルを対象とし、通風時の室内外気流分布を上空の風向、窓の開閉条件、建蔽率をパラメータとして数値流体解析を行う。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 赤林 伸一: "戸建住宅を対象とした通風性能評価に関する研究 その1 通風性能評価指標の概要"日本建築学会大会学術講演梗概集. D-2. 725-726 (2002)
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[Publications] 笠原 結樹: "戸建住宅を対象とした通風性能評価に関する研究 その2 地域特性に関する評価指標"日本建築学会大会学術講演梗概集. D-2. 727-728 (2002)
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[Publications] 高倉 秀一: "戸建住宅を対象とした通風性能評価に関する研究 その3 立地条件に関する評価指標"日本建築学会大会学術講演梗概集. D-2. 729-730 (2002)
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[Publications] 須山 喜美: "戸建住宅を対象とした通風性能評価に関する研究 その4 建物性能に関する評価指標"日本建築学会大会学術講演梗概集. D-2. 731-732 (2002)