2003 Fiscal Year Annual Research Report
SNPを用いた顎変形症における遺伝要因のゲノム解析
Project/Area Number |
14657521
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
飯塚 忠彦 京都大学, 医学研究科, 教授 (80026921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅井 学 京都大学, 遺伝子実験施設, 助手 (90303891)
高橋 克 京都大学, 医学研究科, 助手 (90314202)
清水 章 京都大学, 医学研究科, 教授 (00162694)
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Keywords | 顎変形症 / ゲノム / 遺伝要因 |
Research Abstract |
顎変形症のゲノム解析については、本学の医の倫理委員会にて審査の結果、承認を受けた。 1、顎変形症患者の血液サンプルの収集 平成14年度内に京都大学医学部附属病院口腔外科において、顎矯正外科手術を受ける予定の前後的、垂直的な顎間関係に大きなバリエーションのある顎変形症患者を対象として、十分なインフォームドコンセントを行った後、同意を得られた患者より、10mlの採血を行った。各サンプルを匿名化後、5mlは冷凍保存し、5mlよりgenomic DNAを抽出している。現在までのところ、40例ほどのサンプルを冷凍保存およびgenomic DNAを抽出した。 2,候補遺伝子の探索 我々は、bHLH型転写因子(E2A等)の機能抑制因子のひとつであるId2の欠損マウスにおいて、血中IgEがコントロールの約20倍に上昇している事とともに、顎顔面の非対称を認めるというphenotypeを見い出している(unpublished data)。上記のgenomic DNAを用いて、Id2の各エクソンごとにgenomic PCRを行った。各エクソンについて、エクソンーイントロンの境界部及びエクソンの翻訳領域、調節領域に関して、センスストランドとアンチセンスストランド両方向について、ダイレクトシークエンスを行った。現在までのところ、検索した範囲内において塩基配列の挿入や欠失および、ノンセンス変異やミスセンス変異を引き起こすようなSNPなどの塩基置換は見い出されていない。今後更に症例数を増やして、現在検討しているところである。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Sugai M. etc: "Essential role of Id2 in negativ regulation of IgE class switching"Nat Immunol. 4. 25-30 (2003)
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[Publications] Nambu Y., Sugai M.etc: "Transcription-coupled events associating with immunoglobulin switch region chromatin"Science. 302. 2137-2140 (2003)
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[Publications] 清水巌, 高橋克, 飯塚忠彦 etc: "顎関節症を伴った小下顎症に対しPCRの発現を制御すべく骨延長術を行った一例"日顎変形誌. 印刷中.
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[Publications] 飯塚忠彦, 村上賢一郎: "内科医に必要な口腔疾患の知識"文光堂、東京. (2003)