2003 Fiscal Year Annual Research Report
分泌型IgAを指標とした音楽によるストレス免疫訓練プログラムの構築
Project/Area Number |
14657638
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
浦川 加代子 三重大学, 医学部, 講師 (00273384)
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Keywords | ストレス / 音楽 / 分泌型IgA / POMS / リラクゼーション |
Research Abstract |
本研究は音楽を用いたストレス免疫訓練プログラムの構築を目的としている。そのための基礎的研究としてストレスに対する音楽効果を検証する目的で、同一被験者に対して、実験1)受動的ストレス刺激(視覚刺激)に対する音楽による緩和効果、実験2)音楽を用いたリラクゼーション・プログラムの実施による生体への影響を、生理指標として唾液中の分泌型IgA、心理指標として情動の変化を測定する日本版POMS(Profile of Mood States)を用いて測定した。 平成15年度は生体の自律神経系の反応をみるため、心電図を測定し心拍変動性をもとめ生理的な反応と音楽との関連を検証した。実験は健康な成人女性12名を対象に、研究内容の説明を文書でおこない同意を文書で得た上で実施した。対象者は1回目(安静-運動-安静)と、2回目(音楽-運動-音楽)の内容を2日間に分けて実施し、刺激前後の呼吸、心電図及び日本版POMSによる気分の変化を測定した。 その結果、音楽あり条件の方が交感神経活動が亢進していたことから、運動負荷によって活性化した身体活動に音楽聴取は、さらに反応を促進させる効果があることが示唆された。生理的変化と心理的変化の相関は見られなかったが、音楽による身体面の反応促進効果は今後いろいろな活用が可能であると考えられる。例えば、日常的に音楽聴取はリラクゼーション効果を期待して使用されることが多いが、今回の実験で身体の活性効果を運動という条件設定によって導き出せたことにより、運動療法において積極的に音楽を活用することによる効果が期待できる。また、心身相関という側面では、身体活動を活性化させた後、安静、瞑想などのリラクゼーション方法によって心身の鎮静化を図ることで、より深い心身のストレス緩和に繋がる可能性が考えられるが、この点に関してはさらに事例を集めて検証していく必要がある。
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Research Products
(1 results)