2002 Fiscal Year Annual Research Report
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14704019
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松下 正之 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30273965)
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Keywords | ポリアルギニン / タンパク質導入法 / calcineurin / CREB / アンチセンス / 記憶 / 神経細胞死 / 阻害ペプチド |
Research Abstract |
蛋白質セラピー法は11個のアルギニン(11R)からなるペプチドを目的の蛋白質やペプチドに融合する事により、すべての組織へin vivo導入できる方法である。この方法を利用し、ゲノム解析や構造解析で得られた遺伝子情報をもとに、疾患遺伝子に11R融合させ、組み換えタンパク質を精製し、そのタンパク質を神経細胞に導入するこが可能である。研究代表者である松下正之は、上記の蛋白質セラピー法を用いて学習記憶の分子基盤の解明をめざし以下の結果を得た。 1)アンチセンス核酸(PNA)を塩基性アミノ酸と結合し転写を抑制することに成功した。この方法により、PNAと核内移行シグナルを化学的に結合しPNAの機能を阻害しないで細胞内に導入可能になった。 2)11以外のタンパク質導入ドメインとして注目されている、TATタンパク質が神経可塑性を阻害することを発見し、そのメカニズムの解明を行った。 3)脳神経細胞に高発現し神経細胞死に重要な役割を果たす、脱リン酸化酵素calcineurinの阻害ペプチドにより、神経細胞死を抑制した。 4)学習記憶に重要な役割を果たす、転写因子であるCREBを恒常的活性型にし、11Rと融合タンパク質をE. coliより精製し、転写制御による細胞機能制御法を開発した。 以上の結果より、蛋白質セラピー法によりタンパク質やペプチドを用いた高分子を神経細胞に導入し、神経機能を制御できることが確認された。今後、新規に開発した、これら高分子薬剤が生体で機能するかを検討することが大切である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Tomizawa, K., Ohta, J.et al.: "Cdk5/P35 regulates neurotransmitter release through phosphorylation and downregulation of P/Q-type voltage-dependent calcium channel activity"J. Neurosci.. 22(7). 2590-2597 (2002)
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[Publications] Li, S-T., Kato, K.: "Cacineurin Plays Different Roles in Group II Metabotropic Glutamamate Receptor-and NMDA Receptor-Dependent Long-Term Depression"J. Neurosci. 22(12). 5034-5041 (2002)
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[Publications] Takenobu, T., Tomizawa, K.: "Development of p53 protein transduction therapy using membrane-permeable peptides and the application to oral cancer cells"Mol. Cancer Therapcutics. 1. 1043-1049 (2002)
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[Publications] 富澤一仁, 松下正之, 杉本直己, 松井秀樹: "遺伝子治療からタンパク質セラピーへ"化学. 57巻・9号. 50-55 (2002)