2003 Fiscal Year Annual Research Report
注意欠陥/多動性障害児に対応した条件性弁別課題プログラムの開発
Project/Area Number |
14710105
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
武藤 崇 立命館大学, 文学部, 助教授 (50340477)
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Keywords | ADHD / 刺激性制御トポグラフィー / 条件性弁別 / コンピュータ / プログラミング |
Research Abstract |
本年度は,1)当該プログラム(コンピュータ上で作動する汎用性の高いもの)に対するプログラムの試験的運用,2)プログラムの使用による援助に関する予備研究,3)ADHDに関する実験的知見に関する集約と批判的検証について実施した。 当該プログラム実施の際に,プログラム運用とは別に,刺激の配列や構成について「注意欠陥」を助長させてしまう要因があることが,最新の研究知見によって示唆されるようになった。そのため,「注意」という概念を行動分析学的に再検討して,注意欠陥を助長しないような刺激の配列や構成,さらには呈示方法があることを整理し,ADHDに対してどのように応用可能であるかを検討した(立命館人間科学研究,6号,81-91頁)。 当該プログラムは,大学生を対象にプログラムの修正や動作確認を実施後,注意に問題があるとされる知的障害生徒2名に対して,試験的な運用を試みた。 その対象生徒のうち,1名については,実際に平仮名の獲得支援を標的目標として,予備的研究を実施した。その結果,週1回1時間のプログラム実施を3カ月継続することで,平仮名4文字を獲得させることに成功した(その当該生徒は既に中学3年生であり,小学校期に既に平仮名の習得が不可能であると学校から判断されていた)。さらに,その予備実験において,先に検討した刺激配列や構成を応用したが,それだけでは不十分であったことが明確になった。その新たな配慮事項とは,対象生徒の標的反応に対するヒントのフェイドアウトとフィードバックの頻度の関係であった。 来年度は,その予備研究より得た新たな知見を先行研究と比較検討することによって,さらに当該プログラムの精度を上げることを予定している。
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Research Products
(1 results)