2003 Fiscal Year Annual Research Report
対面的説得場面における説得者と被説得者の相互影響過程
Project/Area Number |
14710108
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Research Institution | Shujitsu University |
Principal Investigator |
原 奈津子 就実大学, 人文科学部, 助教授 (80322585)
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Keywords | 説得 / コミュニケーション / インターパーソナル・コミュニケーション / 送り手(源泉source) / 認知 / 情報処理過程 |
Research Abstract |
1.説得目的の分類 昨年度に引き続き,説得目的の類型化を目的とした質問紙調査を行った.予備調査によって収集された50の説得目的について,説得経験の有無,説得の困難さなどの評定を求めた.そして説得の困難さの評定項目について因子分析を行った結果,「自分の意見についての理解を求める」「対人関係・習慣へのアドバイスをする」「規範の遵守を求める」「友人から助力を得る」「仕事の調整を求める」「売買その他」「財政的援助を求める」「関係を弱める」「健康についてのアドバイスをする」「相手の意見を変える」など,11種類の説得目的が得られた. 2.説得者の意識内容の構造の検討 昨年度までの研究では,意識内容の構造については仮説的に分類しており,その妥当性は明らかでない.そこで質問紙調査により説得者の意識内容の構造について検討した.さらに,さまざまな対人場面での影響が指摘されているような個人的要因(社会的スキルなど)によって,説得時に意識される内容が異なるかについても検討を加えた.予備調査によって収集された75の説得時の意識項目について,実際の説得場面で意識された程度の評定を求め,因子分析を行った.その結果,「相互理解」「メッセージ内容への配慮」「相手の感情配慮や懸念」「相手への印象配慮」「結果への懸念」「NVC配慮」「親しみやすさ表現」の7つの因子が得られた.上記で得られた意識内容の7因子と社会的スキル等との関連を検討したところ,社会的スキルが高いほど,相互理解につとめ,またわかりやすく話すように意識していることが示された.視点取得候向が高い人や説得能力の自己評価が高い人もほぼ同様の傾向を示した.シャイネスについては,シャイネスが高いほど,相互理解についての意識は低く,相手の感情状態についての配慮や懸念が高いことが示された. 3.説得者の認知過程の実験的検討(予備実験) 説得者の認知プロセスについて,情報モニタリング法などによって実験的に検討していくための予備実験を行った.
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Research Products
(2 results)