2002 Fiscal Year Annual Research Report
部活動における小集団閉鎖性と主将のリーダーシップの関係
Project/Area Number |
14710111
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Research Institution | Kochi Gakuen College |
Principal Investigator |
吉村 斉 高知学園短期大学, 講師 (20310899)
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Keywords | リーダーシップ / 適応感 / 小集団閉鎖性 / 部活動 / 中学生 |
Research Abstract |
本研究で検討する主な問題は以下の3つである。 (1)小集団閉鎖性が強い部員は、民主的な主将より、権威的な主将を求めるのか。 (2)小集団閉鎖性が強い部員は、適切な自己表現・主張ができるか否か。 (3)外国での生活を経験した人は部活集団をどのように捉えているのだろうか。 予備調査も含めて、2002年12月までに埼玉県と高知県で質問紙法による調査を行い、現在のところ、以下の結果が示唆されている。 (1)小集団閉鎖性が強い部員の中で、自分が所属する主将を権威的と帰属した部員は、民主的と帰属した部員に比べて、部活動への積極的行動が高かった。このことは、部活動への満足についても同様であった。すなわち、小集団閉鎖性が高い部員は権威的主将と捉えた主将のもとで積極的に活動し、満足していることが示唆されたのである。なお、主将のリーダーシップへの満足については、こうした交互作用は認められなかった。また、従来の先行研究より、スポーツ集団での仲間づきあいの性差も予想されたが、性の有意差は認められなかった。小集団閉鎖性尺度のα係数が.72とやや低かったことから、測定方法をよりいっそう工夫することも課題といえる。 (2)自己表現の積極性については、小集団閉鎖性が強い部員の中で、自分が所属する主将を権威的と帰属した部員が、民主的と帰属した部員に比べて有意に高かった。しかし、小集団閉鎖性が弱い部員の中では、権威的主将と帰属した部員の方が、民主的と帰属した部員に比べて低かった。すなわち、自己表現の積極性における小集団閉鎖性の影響は、所属する部の主将との関係によって異なるのかもしれない。次に自己中心的表現については、小集団閉鎖性の強い部員が弱い部員に比べて有意に高かった。この結果は、小集団閉鎖性が強い部員は他者を配慮した自己表現があまりできていないことを示唆しているかもしれない。 (3)帰国子女や在日外国人は日本人が特定の友達との交友を優先すると帰属する傾向があった。
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Research Products
(1 results)