2002 Fiscal Year Annual Research Report
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14710338
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| Research Institution | Osaka Kyoiku University |
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Principal Investigator |
寺田 寛 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (90263805)
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| Keywords | トップダウン式構造構築 / 素性 / 一致 / 移動 / 摘出 |
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| Research Abstract |
「統語構造のトップダウン式構築に関する研究-移動と一致現象を中心に-」という研究課題のもとで、統語的な移動だけ、あるいは、一致だけについて個別に研究するのではなく、英語などのなるべく多くの言語において移動と一致が相互作用する現象についての研究を行った。
動詞が選択する項は文中から文頭にするのではなく、文頭などの表層の位置に直接生成されるとし、その移動はそれを選択している動詞が与える意味役割を受け取るために、項の位置に繰り下げられることによって引き起こされるという仮定をもとにこれまで研究を行ってきた。本年度はこの考え方をさらに発展させ、主語内部からの統語的摘出に応用できる可能性を試み、論文の形にまとめている。さらに、二次述語の移動を許す言語と許さない言語の違いを一致素性の有無に起因させる研究を行ってきた。移動を許す言語では、述語が一致の素性を持つため文中の機能範疇によって移動が駆動されるのに対し、一致素性を持たない述語はこのような移動が駆動されないという仮定である。この仮定に基づく研究を今年度に論文として発表した。この研究をさらに応用・発展させ、数量詞句の移動に応用する方法を考察している。この応用は数多くの言語データと時間を必要とする。トップダウン式構造構築の仮説をより広い現象に適用し、より多くの言語からの傍証を与えることがこの研究の中心課題であり、今年度同様、来年度もこの課題を達成する試みを続けていく予定である。
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Research Products
(1 results)
