2002 Fiscal Year Annual Research Report
零細小売商における家族従業問題、顧客関係についての検討
Project/Area Number |
14730088
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College |
Principal Investigator |
坂田 博美 東京都立短期大学, 専任講師 (80320828)
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Keywords | 零細小売商 / マーケティング / 顧客関係 / フィールドワーク / 家族従業 |
Research Abstract |
平成14年度は、55日以上のフィールドワークを行うことができ、小売店をフィールドとしたフィールドワークの手法を確立することがきでた。平成15年度は、一橋大学での国内研修を申請し、フィールドワークに基づく研究成果の発表を効率よく行うよう、商学研究科の「定性的調査法」を受講して、エスノグラフィーの書き方についての方法論を確立していきたい。兵庫県伊丹市を中心に、60日間のフィールドワークを行いたい。手芸店、茶舗、メガネ店を中心に、参与観察調査を継続して、仮説を裏付けるデータ収集をしていく。その仮説を基に、伊丹市の小売店を100店ほど回って、聞き取り調査を行うことを目標としている。 検討するべき調査課題のうち、顧客関係に関する仮説を裏付けるデータ収集ができた。そのため、零細小売商においてどのように顧客関係を構築しているかが分かってきた。平成14年度は、メガネ店を取り上げた論文「零細小売商におけるマーケティング活動と顧客関係-メガネ店の事例に基づいて-」を『経営情報学科研究論叢』(第8号)に掲載することができた。また、各店舗での来店客調査から、マーケティング活動や顧客関係について、共通する現象を見出だすことができた。その成果については、「会社文化のグローバル化に関する人類学的研究」研究会にて、「手芸店における顧客関係の構築-零細小売商のマーケティング活動はグローカル化できるのか-」というテーマで、日本消費者行動研究学会において、「零細小売商における顧客関係の構築」というテーマで発表を行うことができた。これらの学会発表に基づき、『消費者行動研究』に論文を投稿する予定である。 しかし、家族従業問題、とくに後継者問題についてはデータの収集の機会が少なかったため、平成15年度は、そういったデータが得られる機会を多く利用して、仮説構築を目指したい。
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Research Products
(1 results)