2002 Fiscal Year Annual Research Report
11Liのペアリング、ソフトダイポール、クラスター励起機構の解明
Project/Area Number |
14740142
|
Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
青山 茂義 北見工業大学, 工学部, 助教授 (60311528)
|
Keywords | ペアリング / ソフトダイポール / クラスター / 三体共鳴 / 中性子過剰核 |
Research Abstract |
11Li核は、9Liコアのまわりに過剰な2中性子がハロー構造を持つ原子核として注目されている。このようなハロー構造の形成には、過剰2中性子間のペアリング相関が重要であることが指摘されている。低エネルギー領域の励起状態としては、基底状態のペアリング状態のパートナーとして、3体共鳴状態が考えられる。複素座標スケーリング法を適用することにより、9Li+n+nの3体共鳴状態として、初めて予言した。また、基底状態の束縛機構の理解には、過剰中性子間の相関だけではなく、9Liコアのペアリング励起が重要であることを始めて指摘した。 10He核は、11Li核よりコア核の陽子がひとつ少ない原子核であり、中性子数は同じである。この原子核の定量的な理解が、11Liの中性子の励起機構の理解に重要であることを指摘し、アナロジーをもとに分析した。その結果、これまで実験で見つかっていない状態が理論的には、予言可能であることを示した。この状態の分析には、結合定数解析接続法(ACCC)を用いたが、従来用いられてきた共鳴状態を解くための複素座標スケーリング法では解析条件のためにもとめることが出来ないので、ACCCの有用性を示した。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 青山茂義: "Theoretical Prediction for the Ground State of ^<10>He with Analytic Continuation in the Coupling Constant"Physical Review Letters. 89, No.5. 0520501-1-0520501-4 (2002)
-
[Publications] 青山茂義: "Theoretical Prediction of Three-Body Cluster Resonances in ^<11>Li and ^<10>He"AIP CONFERENCE PROCEEDINGS. 644. 49-55 (2002)
-
[Publications] 明孝之: "Extended ^9Li+n+n Three-Body Model of ^<11>Li with a Pairing Correlation in ^9Li"Progress of Theoretical Physics. 108. 133-156 (2002)
-
[Publications] 青山茂義: "Analyses of Three-Body s-wave Resonaces with Analytic Continuation in the Coupling Constant"Modern Physics Letters A. 18. 422-425 (2003)
-
[Publications] 明孝之: "Resonances and Continuums in the Three-Body Breakup of Halo Nuclei with the Complex Scaling Method"Modern Physics Letters A. 18. 166-169 (2003)