2003 Fiscal Year Annual Research Report
11Liのペアリング、ソフトダイポール、クラスター励起機構の解明
Project/Area Number |
14740142
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
青山 茂義 北見工業大学, 工学部, 助教授 (60311528)
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Keywords | 中性子過剰核 / 共鳴状態 / 励起機構 |
Research Abstract |
ハローをもつ中性子過剰核の最も典型的な核として、11Li核があげられる。ソフトダイポール巨大共鳴など、その励起機構については、基底状態と同様に注目されている。本研究では、いわゆる反対象化分子動力学(AMD)をもとに、統計的変分法(SVM)と組み合わせたAMD triple-Sという名の新しい方法の提案を行った。これにより、従来は解析や分析が不可能であった微視的な立場からの11Liの研究が可能になった。本年度は、11Liの試験的計算を試みながら、より軽い水素やヘリウム同位体などの中性子過剰核の系統的分析を行った。この結果については、平成15年11月下旬に行われた国際会議「クラスター8」において、報告を行った。また、中性子過剰核は、過剰中性子の束縛エネルギーが非常に小さいため、励起状態は全て共鳴状態と考えられる。そのため、多体の共鳴状態を取り扱う定量的枠組みが必要不可欠となるが、その中の一つとして注目される結合定数解析接続法(ACCC)を今回の枠組みに組み合わせ、6He核の分析を行った。結果は良好であり、今後の11Li核の励起状態の分析に適用を行っていく予定である。
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Research Products
(1 results)