2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14750323
|
Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
高橋 章 長岡工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (70290731)
|
Keywords | Virtual Reality / 遺物復元 / 非接触三次元形状計測 / 光切断方式 / 立体表示 / OpenGL |
Research Abstract |
三次元スキャナと回転テーブル,三脚などを購入し,現有のパーソナルコンピュータと組み合わせて遺物破片の三次元形状を入力するシステムを構築した.三次元スキャナはスリットレーザビームをガルバノスキャンミラーによって走査する光切断方式による非接触計測が可能な機種であり,遺物形状を無侵襲に計測することが可能である.遺物は高精度な回転テーブル上に粘土などで固定し,回転テーブルを一定角度ずつ回転させながら三次元計測を繰り返し,最後に合成することによって,遺物形状の全周形状を計測することができる.三次元スキャナの受光レンズは焦点距離の異なる3種類を交換することで,視野(計測領域)の広さと精度を変更することができる.平成14年度は直径15cm程度,深さ7cm程度の深鉢型の陶器を9片の破片に破砕し,その形状計測を試行した.破片の大きさは大きいもので8cm角程度である.破片形状の計測には焦点距離14mmの受光レンズを使用した.この場合,計測領域は200mm×200mm×200mm程度の空間となり,計測精度は0.3mm程度が期待できる.一つの破片について,破片の一部を粘土で保持するために上下を変えて,回転テーブルを60度ずつ回転させ,2回転分(計12ショット)のスキャンを行い,粘土部分のデータ削除,形状データの合成を行い,全周の形状を計測することができた.また,本三次元スキャナでは形状と同時にテクスチャ情報も取得することが可能である.そこで,形状データを表面のテクスチャ情報を読み込み,テクスチャマッピングを行って立体表示するプログラムを作成した.レンダリングにはOpenGLを利用している.現在,破片の形状データから破断面部分の抽出,接合部の検出,接合部位の位置・姿勢を定める方法などについて検討を進めている.
|