2003 Fiscal Year Annual Research Report
粘弾塑性を考慮した鉄筋コンクリートシェルの耐力に関する研究
Project/Area Number |
14750476
|
Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
大屋 誠 松江工業高等専門学校, 土木工学科, 講師 (60280442)
|
Keywords | 鉄筋クリート / 格子モデル / 構成則 / 有限要素法 / 粘弾塑性 / 繰り返し荷重 |
Research Abstract |
本研究では、鉄筋コンクリート構造物の劣化や耐震性能を評価するために、繰り返し荷重下におけるコンクリートの非線形挙動を精度よく追跡するための新しいコンクリート構成則(放射環状形格子モデル)の開発とその構成則を組み込んだ時刻暦応答解析プログラムおよび粘弾塑性解析プログラムの開発を行っている。 本年度は、粘性特性を検証するための圧縮および引張クリープ試験をそれぞれ2体実施した。実験では、コンクリート打設からクリープ試験実施までの養生期間を40日と101日の2種類で行い、養生期間の違いによるクリープ特性を見た。また、養生期間40日の試験体の水セメント比は55%、養生期間101日の試験体の水セメント比は50%で実験を実施した。実験は、荷重を約3ヶ月間載荷し、1日に1度データロガーによりひずみデータを計測した。また、除荷後2週間程度計測を継続し、除荷時のクリープ特性も計測した。 得られた実験データを利用し、現在開発中のコンクリート構成則を用いて解析を実施した。その結果、養生期間を十分取った試験体については、3要素Kelvinモデルを用いた格子モデルによる解析である程度クリープ特性を追跡することが可能であることが分かった。しかしながら、養生期間が短い場合、3要素Kelvinモデルでは、クリープ挙動を追跡することができず、養生期間によって粘性モデルの採用の仕方を検討しなければならないことが分かった。 次年度もクリープ実験を継続し、さらに開発中のコンクリート構成則の検討を進めたい。
|