2002 Fiscal Year Annual Research Report
SAGE法を用いた担子菌におけるcAMP誘導性遺伝子発現プロファイリング
Project/Area Number |
14760054
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
入江 俊一 滋賀県立大学, 環境科学部, 助手 (30336721)
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Keywords | Phanerochaete chrysosporium / Pleurotus ostreatus / ヒラタケ / cAMP / 白色腐朽菌 / リグニン / SAGE法 / 発現解析 |
Research Abstract |
Boominathanらの報告(Boominathan, K. et al.(1992)Proc. Natl. Acad. Sci.,89,5586-5590)に従い、白色腐朽菌Phanerochaete chrysosoporium及びPleurotus ostreatus(ヒラタケ)のリグニン分解酵素発現に対するアデニル酸シクラーゼ阻害剤アトロピン添加の効果を調べた。P. ostreatusについては酵素生産が阻害されないことが判明し、発現機構にcAMPシグナリングが関与していないか、阻害剤の細胞への取り込み効率に問題がある事が示唆された。以降の実験をP. chrysosoporium用いて行うこととし、最適なアトロピン添加条件を決定した。現在、決定された条件に従い、SAGE法解析を進行しているところである。 一方、糸状菌遺伝子発現に対するSAGE法解析についての技術評価を兼ねて「SAGE法を用いたいもち病菌付着器形成に関与するcAMP誘導性遺伝子発現プロファイリング」を行った。結果としては、いもち病菌付着器形成に関与する新規のcAMP誘導性遺伝子が多数検出され、多くの知見が得られた。研究結果は3rd International Rice Blast Conference(2002)にて発表した。 14年度における研究計画の達成率は50%程度であるが、15年度中にSAGE法解析を完成させ、計画通り目的を達成させる予定である。
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