2002 Fiscal Year Annual Research Report
NK細胞活性に対するmi転写因子(MITF)の影響
Project/Area Number |
14770097
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
片岡 竜貴 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20343254)
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Keywords | MITF / NK活性 / perforin |
Research Abstract |
mi遺伝子座にはbasic-helix-loop-helix leucine zipper(bHLH-Zip)型の転写因子MITFがコードされており、この遺伝子座の突然変異マウスは10種類以上知られている。このうちでbasicドメインの1アミノ酸が欠失した異常なMITF(mi-MITF)を発現するmi/miマウスの解析が最も進んでいる。このマウスの表現型としてメラノサイトの欠損、小眼球症、骨大理石症、マスト細胞の減少に加えて、NK細胞の機能不全が知られている。一方、MITFの発現が検出限界以下になっているtg/tgマウスではNK細胞の活性は正常であった。今回、マスト細胞において、mi-MITFと同様に他の転写因子の活性を阻害する作用が示されているMITF(Mi^<or>-MITF)を発現しているMi^<or>/Mi^<or>マウス,およびnull突然変異であることが示されているmi^<ce>/mi^<ce>マウス・mi^<ew>/mi^<ew>マウスについて、NK活性を検討した。その結果、Mi^<or>/Mi^<or>マウスではmi/miマウス同様にNK活性が低下しており、mi^<ce>/mi^<ce>マウス・mi^<ew>/mi^<ew>マウスではtg/tgマウス同様にNK活性が正常であることが示された。また、NK活性が低下していたmi/miマウス・Mi^<or>/Mi^<or>マウスのNK細胞ではperforin遺伝子の転写が阻害されていたが、NK活性が正常なtg/tgマウス・mi^<ce>/mi^<ce>マウス・mi^<ew>/mi^<ew>マウスではperforin遺伝子の発現は正常であった。このことより、mi-MITFのNK細胞に対する効果は、他の転写因子のperforin遺伝子の転写活性に対する阻害効果であると考えられる。
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Research Products
(1 results)