2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14771085
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
笠井 昭夫 岡山大学, 歯学部附属病院, 助手 (00335613)
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Keywords | リン酸三カルシウム / 骨補填材 / フォーム状構造 |
Research Abstract |
本研究の目的は,骨置換性フォーム状骨補填材を開発することである。本年度において骨置換材であるβ型リン酸三カルシウム(β-TCP)でフォーム状骨補填材を調整する条件を確立した。その方法は、β-TCP粉末を10%ポリエチレングリコールに懸濁させる(P/L=1.5)。この懸濁液にポリウレタンフォームを浸漬させ、一晩乾燥させる。これを1500℃のファーネスで、5時間焼成させた。そのフォーム状構造物を粉砕し、エックス線粉末回折で分析した結果、α-TCPに変換していた。その後、β-TCPを主成分とする試料を作製するために、この焼成させた試料を1150℃、24時間保持してβ相への相変換処理を行った結果、試料の組成の主成分はβ-TCPに相変換されていることが確認できた。 走査型電子顕微鏡観察(SEM)にて試料の表面観察を行った結果、気孔径は約470m、セル数8.3/cm^2、気孔率約87%であった。気孔径、気孔率、セル数の調整は、ポリウレタンフォームの気孔径を変えることにより、可能である。しかしながら、強度に関しては、脆弱なところがあり、シリカ等を加え、向上させる検討が必要であると思われる。 来年度以降は、骨芽細胞を用いた骨置換型フォーム状骨補填材の有用性の検討および実験動物を用いた骨置換型フォーム状骨補填材の有用性の検討を加えていく予定である。
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Research Products
(1 results)