2002 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類における微量D-アミノ酸二次元一斉分析を基盤とする創薬の展開
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14771265
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
濱瀬 健司 九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教授 (10284522)
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Keywords | D-アミノ酸 / 光学分割 / HPLC |
Research Abstract |
1)各アミノ酸の迅速光学分割法の検討 本研究達成の鍵は哺乳類における多くのD-アミノ酸について二次元一斉分析を可能とするシステムの開発であり、このためにはキラルカラムのハイスループット化が不可欠である。そこで平成14年度はまず疎水性D-アミノ酸4種(ロイシン、バリン、イソロイシン、フェニルアラニン)を分析対象とし、迅速光学分割の検討を行った。その結果、光学認識部位として疎水基性相互作用が可能なターシャリーブチル基と、αアミノ酸を認識するキニンを有するキラル固定相を用いることにより、高分離能での光学分割が可能となった。併せて移動相を検討し、クエン酸を含有するアセトニトリル、メタノール混液を移動相として分離能の低下をほとんど生じることなく迅速分析を可能とした。この時の各アミノ酸の分離度(Rs)はロイシンが3.44、バリンが2.95、イソロイシンが2.52、フェニルアラニンが4.04であり、いずれも10分程度での光学分割を達成した。 2)全自動D-アミノ酸二次元一斉分析システムの構築 キラルカラムのハイスループット化と併行し、各D-アミノ酸をDL混合物として分画する粗分離についても分析条件の検討を行った。ここで分画した各アミノ酸フラクションは順次ループを介してキラルカラムに導入し、上記で検討した条件により迅速光学分割を行う。上記4種のアミノ酸は高感度化を目的としてNBDプレカラム誘導体化を行い、逆相ミクロカラムにおける迅速分離について検討した。その結果、樹脂の粒径3μm、カラム内径1mmの逆相ミクロカラムを用い、TFAを含むアセトニトリル水溶液を移動相として40分でのベースライン分離を達成した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] A.Morikawa, K.Hamase, K.Zaitsu: "Determination of D-alanine in the rat central nervous system and periphery using column-switching high-performance liquid chromatography"Analytical Biochemistry. 312・1. 66-72 (2003)