2003 Fiscal Year Annual Research Report
地域で生活する重度知的障害者の性に関する問題とその関連要因
Project/Area Number |
14771389
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
長浜 亜希子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (00285545)
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Keywords | 知的障害 / 性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、重度知的障害者の性に関する問題とその関連要因を明らかにすることである。本研究では性に関する問題を、「知的障害者施設の指導員が認識する、対処を要する性に関連した問題」と定義した。 今年度は、札幌市内およびその近郊にある知的障害者施設5カ所に勤務する指導員を対象に、半構成的面接法を用いてデータ収集を行った。面接内容は、(1)知的障害者の性に関する問題、(2)その間題への対処の2点を中心とし、対象者の経験を元をに自由に話していただいた。面接内容は、対象者の許可を得て録音、逐語記録として起こし、面接時の対象者の様子を付記して基本データを作成後、知的障害者の性の問題、問題と思った理由、問題への対処と知的障害者の反応、対処の判断基準を示していると思われる部分を抽出し、コード化、カテゴリー化を行った。 対象者は、男性2名、女性3名の計5名で、勤務年数は10〜20年であった。対象者が捉えた性に関する問題としては、「交際相手に触るという行為そのもの」「性行為に至ること」「不適切な場面での自慰行為」「無防備さ」などがあげられた。問題と捉えた理由としては、「性行為を行う準備が不十分」、「一般常識に反する」、「本人にとって不利益となる可能性」などがあげられた。問題への対処としては、「情報収集する」、「様子を見る」、「工夫しながら本人と関わる」などがあげられた。また、上記の問題および対処には、知的障害者の個別性(障害の程度、家族関係など)、対象者と知的障害者の関係性、性そのものの持つ多様性などが関連していることが伺えた。 次年度は、対象者数を増やし、重度知的障害者の性の問題と対処の実態について、データを蓄積するとともに、関連因子の分析を行う予定である。
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Research Products
(1 results)