2003 Fiscal Year Annual Research Report
成長ホルモンを使用した筋力増強がRatの生体に及ぼす影響
Project/Area Number |
14780021
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Research Institution | International Budo University |
Principal Investigator |
立木 幸敏 国際武道大学, 体育学部, 助教授 (20255178)
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Keywords | ドーピング / 成長ホルモン / ラット / ジャンプトレーニング / 組織学的検索 / 病理学的検索 / 内分泌学的検索 / 副作用 |
Research Abstract |
近年ドーピングコントロールにおいて検出の難しい成長ホルモン(Human Growth Hormone以下hGH)の使用が問題となっている。 そこで我々は今までの研究で構築した実験系を利用し,hGHによるドーピングの副作用を明らかにすることを目的とした。 1)実験群の作成 作成した群はA群(7匹)として通常使用量の10倍のhGHを投与する群、B群(7匹)として通常使用量hGHを投与する群,C群(6匹)として注射用水を投与するコントロール群とした。 2)薬剤の投与方法 薬剤(hGH)はヒトGH (hGH)のソマトロピン(ジェノトロピン^<【○!R】>;ファルマシア)1週間分を週2回、皮下注射により分割投与することとした。投与量は通常薬用量の10倍(A群)と、1倍(B群)とした。コントロール群(C群)にはhGHの溶解に使用しているものと同じ注射用水(大塚製薬株式会社)を注射した。投与期間は8週間である。 3)まとめ 飼育中攻撃的なラットが出現したがAASを使用した先行研究で観察された、実験手技中に手に噛みつくようなラットは確認されなかった。 体重の変化についてはAASを投与した先行研究のような薬剤投与群における体重増加の抑制される傾向はみられなかった。 骨格筋ではヒラメ筋湿重量において薬剤使用群に用量依存的な増加を示す傾向が観察された。 AASによる心臓の肥大は先行研究において報告されているが、hGHを用いた本研究では明らかではなかった。 現在、病理組織学的検索、血液・生化学・内分泌学的検索をすすめているが、詳しい生体影響についてはこれらの結果を待たねばなるまい。 またAASをラットに投与した先行研究ではAAS投与と運動刺激により副作用が大きくなることも報告されており、hGHにおいても運動刺激を加えた場合などの検討も今後していく必要があると考えている。
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Research Products
(1 results)