2003 Fiscal Year Annual Research Report
情報の新規性に基づく時系列文書データからの知識発掘手法に関する研究
Project/Area Number |
14780316
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石川 佳治 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (80263440)
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Keywords | 周辺情報提供 / 移動オブジェクト / XML / XSLT / 文書クラスタリング / 空間データベース検索 / オンライン文検索 / XMLビュー管理 |
Research Abstract |
本年度は,以下の3つの内容について研究を行った. 1.移動ユーザに対して周辺情報を提供するためのデータベース問合せ機構の開発 携帯機器などを有して移動する歩行者・GPS機器やカーナビを搭載した自動車に対して,移動のたびに移動位置周辺の新規情報を堤供することが求められている.これを受け,本研究では,ユーザの移動経路・移動速度などを考慮して情報提供を行うための空間データベース検索手法を開発した.ユーザの移動状況をもとに大まかな移動傾向を分析することにより,適切な情報の提供を図る点が特色である. 2.忘却に基づくクラスタリング手法の開発 ネットワーク上を配信されるニュースなどのオンライン文書は,それが配信された時点は新規性が高いが,徐々に忘れられ重要度が低くなっていくという性質を有している.このような点を考慮して,本研究では文書が忘却されるという現象のモデリングを行い,これを文書データのクラスタリングに適用した.本手法は,とくにオンライン文書配信における継続的な文書獲得時のインクリメンタルな処理に適しており,ネットワーク上の文書の集約に向いている.今年度はモデルの詳細化,プロトタイプの作成,RSS(Rich Site Summary)形式のXMLデータへの対応などの研究を行った.本手法を用いることで,特に新規情報を中心としたオンライン文書の要約をユーザに提供できる. 3.XMLビューのインクリメンタルな管理方式 XMLは,インターネット上の情報交換手法として,現在広く利用されている.ネットワークを介して継続的にXMLデータの差分情報が配信されてくるとき,そのような差分による更新をすみやかに手元のXMLデータベースに反映できれば,処理効率が改善できると考えられる.このようなアイデアをもとに,XMLビューのインクリメンタルな管理方式の開発を行った.
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[Publications] 塚本祐一, 石川佳治, 北川博之: "移動オブジェクトへの周辺情報提供のための空間データベース検索システムの実装と評価"電子情報通信学会論文誌. J-87-D-I・2. 202-215 (2004)
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[Publications] 塚本祐一, 石川佳治, 北川博之: "移動軌跡ストリームからの移動統計量推定のための動的ヒストグラム構築手法について"電子情報通信学会データ工学ワークショップ. (to appear). (2004)
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[Publications] 宮坂集策, 北川博之, 石川佳治: "XSLTにより定義されたXML実体化ビューのインクリメンタルな管理手法"電子情報通信学会データ工学ワークショップ. (to appear). (2004)
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[Publications] Y.Ishikawa, Y.Tsukamoto, H.Kitagawa: "Implementation and Evaluation of an Adaptive Neighborhood Information Retrieval System for Mobile Users"Proc.3rd International Workshop on Web and Wireless Geographic Information Systems(W^2GIS). 25-33 (2003)
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[Publications] 石川佳治, 北川博之: "忘却の概念に基づくクラスタリング手法の改良方式"日本データベース学会Letters. 2・3. 53-56 (2003)
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[Publications] 塚本祐一, 石川佳治, 北川博之: "索引付けされた移動軌跡データからの効率的な移動統計量抽出法の評価"日本データベース学会Letters. 2・2. 21-24 (2003)